| 過去の呪縛を解き放つため、アーティストは新しい道を模索する。 今のクリスピアン・ミルズは、正にその道中にいる。 そして、その等身大の姿を真っ先に受け入れたのは、日本のファンであったことを彼は強く胸に刻み、このツアーを終えたのではないだろうか。 昨年のフジロックで初めてその姿を現したザ・ジーヴァス。今回、単独ツアーで戻って来た彼らは、クーラの幻影を自然に拭い去りながらオーディエンスとの新しい距離感をつかむのに苦労はしなかったはずだ。
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![]() ネットで仕入れた情報をみると、アンディの怪我というマイナス要因も懸念されたが、ジーヴァスとしての躍動感は確実にスケールアップし、輝きを増していた。 出鼻から軽快なポップチューンOne louderで会場に波を起こし、疾走感あふれるYou've got my numberやクーラの香りを色濃く残すTeenage breakdownでは、そのグルーブに酔いしれる者を続出させる。わずかな時間で満員のハコは激しく汗をかいていた。 気の早いファンは、ジーヴァスはクリスピアンだけのバンドではないとも言うが、それは正しくない。ヴァン・ヘイレンであれば、デイブでもサミーでもヴァン・ヘイレンだが、ジーヴァスはクリスピアン抜きではジーヴァスではありえない。 それを承知した上でのHushや303。自らもオーディエンスと共に陶酔していくかのような熱狂は、新境地が何も過去と決別するためにあるのではないと教えてくれた。 |
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実験と回帰を繰り返し、等身大の自分を見つけられないアーティストが、過去の栄光から抜け出せない事例は掃いて捨てるほどにある。 CD店などで『1-2-3-4』のレビューをみると、「肩の力が抜けた」だの「自然体だ」などと似たような言葉が並んでいた。 だが、そうした言葉が出て来ること自体、要はクーラというバンドが実験的で、自らの方向性を求めてさまよっているかのように認識されて来たことの裏返し。
すると、今のジーヴァスは、正に等身大の3人を映し出すものであることがよく分かる。 それは、余りにストレートなロックサウンドへ近づくクリスピアンにとまどいを見せながら、ファンがバンドへ必死に付いていくさまであった。 しかし、この日Once upon a time in Americaのイントロだけでファンの頭を揺さぶったことが証明するように、ジーヴァスとしてのブランドは、日本で真っ先に浸透したと言ってよい。 ![]() |
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本国での爆発はまだ。
Hey Dudeでの沸点もかすむようになった今、クリスピアンの第2章はここ日本から
始まっている。 *なお、写真は1月14日、渋谷AXで撮影されたものを使用しています。 report by らいてぃ and photo by hanasan. |
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