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"Warning"
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 今も僕の部屋には"Hold On"が鳴り響いている。今日この曲を聴くのは何度目だろう。

 GREEN DAYの"WARNING"を聴いて一番始めに浮かんだ言葉は”自然体”だった。CDプレーヤーから最初に聞えてきたその音は、まるで息をする時のようにスッと体の中に入ってきた。

 当たり前のことだが、自然体になるということは簡単なことではない。レコード会社やリスナーからの期待という名のプレッシャーが妨げることもあるだろうし、自分達はこうあるべきだという固定観念が妨げることもあるだろう。しかし彼らの場合、そこにはそんな気負いもなければ迷いもない。

 ”俺達はロックが大好きなんだよ”・・ただそれだけのシンプルなメッセージをアルバム全体が語ってるかのようだ。自分達が何者であるかをを自覚し、自分達が進むべき方向を確信している者達しか持ち得ない、揺るぎ無い自信がそこにある。そしてその自信からくる視点は驚くほど優しい。

 ビリーのメロディーメイカーとしての能力を疑う者はいないだろうが、今回のアルバムはそれを再確認させてくれる。前作の曲作りにおいて、「ひたすら曲を書いて息をつく暇もなかった」(ビリー)のに比べると、「インスピレーションの訪れを待つことにした」今回のアプローチは彼らの成熟をそのまま表している。単独でのセルフプロデュースにしたこともプラスになったようだ。迷いのない者には船頭は必要ないのだろう。

 正直僕はアルバムを聴く前、サマーソニックの印象もあってか、疾走感のある彼らならではの元気なロックンロールを期待していた。もちろん"Church On Sunday""Castaway"を始め、そういうタイプの曲は何曲か入っている。しかしよく聴いてみると、それらの曲でさえ、勢いに任せて突っ走っているという印象がまったく感じられないことに気づくはずである。

 事前に雑誌等で言われていたように落ち着いたという印象は確かにあるが、必要以上にレイドバックしているわけではない。"Misery"のような曲はライブで新しい風を運んでくれるだろうし、"Hold On"の優しさは疲れた体を癒してくれるに違いない。"Marcy's Day Parade"のような曲がつくれるようになった彼らにもう新しいロックアンセムは必要ないのかもしれない。


reviewed by 上田泰史.
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