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skaは、60年代にジャマイカで生まれた音楽である。それがイングランドに渡り、再度火が点いたのが80年代。specials、madness、bad mannersなんかが出てきた2-tone/neo-skaの時代である。90年代に入り、rancidの前身であるoperation ivy、voodoo glow skulls、mighty mighty bosstonesなんかとともに今度はアメリカで火が点いて、現在はska-core/ska-punkの時代が続いている。この第3次スカブームではうれしいことに、kemuri、rude bones、snail ramp、pot shotといった日本のバンドも多く世界に出ている。
そんな中で、このアルバム"ASIAN SKA FOUNDATION"。ちょっとふざけたアルバム名ではあるが、中身はアジアな空気満載でどこか懐かしい色がある。まず聞こえてくるのが、銅鑼の音と中国語のMC。陽気なカリブ生まれなはずのskaのアルバムとは思えない東洋の雰囲気に、まず打たれる。収録されているのは、名前のとおりアジアのバンドのみ17曲。一例を挙げるとローリング・ストーンズのツアーサポートを務めた"athena"(FROM トルコ)、レッチリのツアーをサポート、'02FRFで来日も果たし、SA、LOUGHIN'NOSEなんかと共にもアルバムを出している"lazy bones"(FROM韓国)、去年、SPECIALSに付いてツアーを回った"doberman"(日本)、と、韓国・トルコ・日本・インドネシア・フィリピンから全14バンド+MCの中国という、6カ国を股にかける超大作、である。
各バンドの曲もバラエティーに富んでいて、2-tone、authentic、ska-core、dub系、oi系、girl's vo、スラップ系、オルガンをフューチャーしたものと、skaと付くものは一通り網羅。しかも、アジアの香り付き。個人的に面白いと思ったのが、"what's love"(
日本)。演歌+ska=yen-ska、な感じは、欧米のバンドには到底出せない日本独特の味である。他のバンドも各国で大ヒットを飛ばしているだけあって、それぞれに味がある。で、それらの曲と曲の間に入る中国語のMCが、アジアの香りを更に高めるという具合に仕上がっている。
今のskaブーム、どうしてもアメリカが中心な感は否めないが、アジアを侮ると痛い目にあうぜ!ってのを存分に見せ付けていて、気持ちがいい。こいつを元にみんなでアメリカツアー決行、なんてのも面白いと思うが・・・。
reviewed by imakaz.
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