クローヴァーズ

Clovers

"スマイリング・アット・ザ・ブロウクン・ボトルズ"
( 国内盤)

The official site

Clovers

http://www.orglory.com/label/clovers/

The label site/

chedck 'em? -->CLOVERS



tour schedule

06.23(fri) 横浜F.A.D
.06.24(sat) 千葉ルック
06.25(sun) 熊谷ヘヴンズ・ロック
07.01(sat) 富山クラブ・マイロ
07.02(sun) 金沢クイーンズ・コート
07.08(sat) 高崎クラブ・フリーズ
07.09(sun) 渋谷ラッシュ
07.15(sat)心斎橋キング・コブラ
07.23(sun) 名古屋池下クラブ・アプセット

詳細はこちらでご確認ください。


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buttonmag files : Clovers

buttonphoto report : (06/04/22 @ Osaka Shinsaibashi Club Quattro) : photos by tommy


和洋折衷の見事な成功例


 いわゆるアイリッシュ・パンク系のバンドが日本でも静かなブームらしい。確かにPaddy Beatは音階的にも日本人好みだし、個人的にも大好きなのだが、どうもいまいち「国内ポーグス・チルドレン」には興味を持てずにいた。だってスタイルだけアイリッシュ風に真似ても結局「衣だけの天ぷら」に終わるのは目に見えてるではないか。以前ドーベルマンのライヴを観た時も似たような論旨の原稿を書いた。このバンドを評価するのは単にスカという音楽フォームに日本語を載せただけで終わっているのではなく、節々(童謡調や歌謡曲風のメロディなど)に「日本的オリジナリティ」を感じるから。格好だけマネしてみても、それは魂のこもった音楽にはならないだろう。

 ところがふとしたきっかけで聴いたこのバンド・クローヴァーズには「おっ」と思った。音は確かにアイリッシュトラッドの影響を受けているが、それを再現することが「目的」で終わっておらず、あくまで「手段」にして、その純日本的な世界観を再現することを試みてる。曲名はずばり"桜露来歌(おうろうらいか)"、この「桜+アイリッシュ」というコンセプトはやられた。このふたつ、抜群に相性がいい。聴いていてイメージが情景として容易に頭に浮かぶし、途中のマンドリンの音が思わず琴の音(ね)に錯覚させられそうになる。思いつきそうでなかなか思いつかない、アイディアの勝利だ。

 ところで、この曲は聴きこめば聴きこむほどに、サウンド・プロデュースにも相当の気を遣っていることがわかる。楽器数が多いバンドはひとつふたつが音の海に沈んでしまうことも珍しくないのだが、細心の注意を払ってそれぞれの楽器の魅力を最大限に引き出している。マンドリンとギターは左右のチャンネルに完全に振り分け、各楽器のレベル(音量)も各ヴァースごとに押し引きを考え細かい変化を持たせている。当たり前といえば当たり前の仕事なのだが、それをきっちりこなすことで、曲の可能性を活かしきった素晴らしいクオリティに仕上げている。プロデューサーは誰だ。見事だ。

 歌詞なんかはもうちょっと練れるとは思うが、これもジッタリンジン的な青春の甘酸っぱさを感じて実は嫌いじゃない。まだライヴを観てないので未知数な部分があるし、PVやアー写を見るといかにもハードコアなウッドベーシストがいて驚かされたりもするが(しかもそいつが中心人物らしい)、ちょっと引き続き見守っていきたいバンドである。アルバムが楽しみだな。



reviewed by joe


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button映画"永遠のモータウン" / ファンク・ブラザーズ、ベン・ハーパー他

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