シックスティーファイブ・デイズ・オブ・スタティック

65daysofstatic

"ザ・ディストラクション・オブ・スモール・アイデアズ"
(UK import / US import)

The official site

65 Days Of Static

http://www.65daysofstatic.com/

Previous works

65daysofstatic

"Don't Go Down To Sorrow"
(UK import)


"B-Sides And Rarites Volume 1" (国内限定盤)
"One Time For All Time" (UK import)
"The Fall of Math" (UK import)
"Hole(7 trax)"(UK import)
"Retreat Retreat(3 trax single)"(UK import)


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buttonmag files : 65 Days Of Static

buttonCD review : The Destruction Of Small Ideas : (07/04/27) : review by miyo
buttonまた来たのと言うなかれ : (07/03/25 @ Shibuya Club Quattro) : review by miyo
button初来日ライブ・レポ : (06/08/15 @ Tower Records Shibuya) : review and photos by miyo
buttonレディオ・プロテクター・UK ツアー2006 : (06/03/03 @ Sheffield The Leadmill and 06/03/04 @ Manchester Academy 3) : review and photos by miyo
buttonCD Review : "One Time For All Time"(14th Dec '05) : review by miyo




  1年半という月日は長いのだろうか短いのだろうか。前作『One Time For All Time』からおよそ18ヵ月ぶりとなる新作は『The Destruction Of Small Ideas』と題され、4月25日ここ日本で先行発売された(UK発売は4月30日、US発売は5月1日)。輸入盤が待てず発売日に自らが現地にいることを選び、悩んだ挙句に言葉にならない言葉でアルバムの紹介文を書いてみたりしたあの当時はそんなことは想像もできなかった。まぁどういう経緯でここ日本で彼らの音楽が知られていくようになったのか(渋谷クラブクアトロがしっかり埋まるほど)などということは私には全く考えの及ばないことであり、そんなことを考えていても何にもならない。

  3作目となる今作は、彼ら65daysofstatic(シックスティーファイブ・デイズ・オブ・スタティック)にとって初めて時間をかけてじっくりとスタジオで作りこんだ作品と言ってもいいと思う。いわゆる「スタジオ・レコーディング」なアルバムだ。今までは地元シェフィールドのスタジオで本当に短い期間で仕上げなければならなかったため、残念ながら彼らの魅力の全てを刻み込むことはできていなかったというのが個人的な意見である。

  3月末の東京公演において新曲は5曲披露されていたため、アルバムの全てが初めて聞く曲というわけではなかった。しかしながら、それらの新曲を聞いた時もそうだったのだが、なぜか思わずニヤっとしてしまう。いい意味でいくつかの驚きがあり、いい意味で期待を裏切られたような、そんなアルバムに仕上がっていた。

  日本盤にはメンバーによる曲解説が翻訳されてつけられている(オリジナルの英語も併記してほしかったが)。作り手の考えの一部を知るにはそちらを見ていただくほうがよいだろう。だが、ひとたび世に出てしまった作品からどのようなことを感じようと、どのようなイメージを描こうと、それらは全て聴き手に委ねられていること。「インストもの」の音楽であるが故により一層さまざまな解釈も可能だろう。宣伝文句のような言葉や楽曲分析のような言葉をここで並べてみたところで、それ自体にあまり意味はない。過去の2作と比較する必要もない。点数をつける気にもならないし、成功を収めたバンドたちの名前を例に出して比較して伝えようとも思わない。実際、この一年半の間にそういった比較対象とされるバンドの音をできる限り聞いてみたりライブに足を運んだりしてみた。もしかすると、65daysofstaticのような音楽をやっているバンドは他にもっと多く存在するのかもしれない。もっとユニークで興味深いことをしている人たちもいるだろう。

  ここにあるのはモンスター・アルバムではなく、「いかにも彼ららしい」12の楽曲たち。現在の彼らの等身大の音楽。この4人だからこそのもの。だがそれは、ライブという場で見せる彼らとはまた少し趣の異なるものである。今作における最大の特徴はそこにあるのではないだろうか。必ずしもスタジオ・ワークとライブ・パフォーマンスを分ける必要はないかもしれない。しかし、ライブで忠実にアルバムを再現するということにこだわる必要もないだろう。それぞれにおいて似て非なる楽しみ方ができるほうがおもしろいと思うのは私だけだろうか。

  いつもよりも可能な限り音量を上げて聴いていただきたい。そうする方がさまざまな要素がバランスよく聞こえてくるから。そして、聞き込んでいくたびに、ニヤっとしてしまうだけでなく、いろいろなことを考えてしまうのだろうなと思う。


reviewed by miyo


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