buttonザ・グリーンマン・フェスティヴァル
@ グラヌスク・パーク、クリックホウウェル、
ブレコン・ビーコンズ国立公園、ウェールズ
(15th-17th August '08)

ジェームス・ヨークストン
フォークは青空の下で

James Yorkston

 フェス初日。最寄り駅のアヴァバベニー駅から、シャトルバスに乗り、会場へ。2年ぶりの光景ながらに、あぁ、あのお店、あの家、あの交差点……と、町の感触が戻ってくる。天気も上々、というかむしろ日焼け日和。キャンプサイト周辺のトイレや水道、ゴミ置き場、シャワーの場所を確認、プログラムにあるエリアマップを見ながら、ステージの配置やお店、新しいエリアなんかをゆっくり見回ってみる。日本で言うと朝霧Jamサイズの小さな会場だけれど、ライヴ以外のモア・ファンの要素が多くて、いちいち足を止めて見入ってしまう

James Yorkston  再び、メイン・ステージに戻ってきた頃には、すっかり夕方。夜に向けてまぁ、先に腹ごしらえでも……と、あつあつのボロネーゼを手に腰をおろしていると、セッティングを終え、あらためてとばかりにステージに出てきたジェームス・ヨークストンが演奏を始めた。これまで何度かライヴを観るチャンスがありながら、フェスで別の人とカブっていて……とか、タイムテーブルに書いてある時間に行ったら、全然知らない人が演奏していたとかで、やっと初めてジェームス・ヨークストンのステージを観たはずなのに、あぁ、そうそう、この音! という不思議な感覚に陥った。その感覚とは、ジェームス・ヨークストンが奏でる音がこのフェスを象徴するような空気を生み出していたからといったらいいだろうか。まさに、グリーン・マンに来たという実感を得たのはこの瞬間でいて、同時に、確実にフェンス・レコーズな音だなぁとにんまり。CDでは本当に最低限の素材の良さを重視した作りで、しっとりとしたという印象の強いのに対し、牧歌的ではありながらも、ジェームス・ヨークストンのギターは生き生きとしていて、さらにヴァイオリン、フルート、クラリネット、コントラバス、アコーディオンが、そしてようやく日が落ちかけて照明が照明らしく花を添えていくものだから、あのジェームス・ヨークストンであって、あのジェームス・ヨークストンでないのだ。ジェームス・ヨークストンって、こんなに表情のある人だったんだ。それは、ただ単に、ジェームス・ヨークストンがニコっと笑顔を見せたからではない。彼がライヴで作り出す空気や音楽には思った以上に厚みがあって奥行きがあったからだった。

James Yorkston  途中、どう考えても、ちびっ子の声がスピーカーから聞こえてくる。ちびっ子はおじさん色豊かなオーディエンスに混じってステージ前方で観ていたところを、本日のスペシャル・ゲストとしてステージに迎えられたのだった。そのちびっ子、怯えて泣き出してしまうどころか、ステージ上で抱きかかえられてと、アーティストからしか見えない絶景を見せてもらって、大変ご満悦の模様。ジェームスといっしょになって歌ってみたりと、なかなかの大物ぶりを発揮していた。こうやって小さいときから、こんな環境で音楽と接することができたら、そりゃあ、大人になっても、こういうフェスの楽しみ方ができる国ができてしまうのだろう。たまたま今回はちびっ子だったのだけれど、グリーン・マン・フェスティヴァルのお客さんの半数を占めるのが色の違うリストバンドをした子供たちであるのだから、グリーン・マンらしい光景のひとつだったと言える。ジェームス・ヨークストンの次にバトンを受けるのは、キング・クレオソート……フェスのメイン・ステージでこんな黄金のバトンタッチを見せてくれるのも、このフェスならでは、申し分ない。



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The Green Man Festival 2008 (intro)



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buttonフォークは青空の下で : (08/08/15 @ The Green Man Festival, Wales, UK) : reviewed by kuniko photos by izumikuma
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James Yorkston

"When the Haar Rolls in"
(UK impport / UK impport 10 inch Analog / UK impport 3 disks)

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"Roaring With Gospel"(UK import / UK import 10 inch Analog / iTunes)
"The Year of the Leopard"(US import / UK import / iTunes)
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"Someplace Simple"(US import / iTunes)
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buttonザ・グリーンマン・フェスティヴァル特集 : ジェームス・ヨークストンキング・クレオソートスピリチュアライズドフェンス・コレクティヴスーパー・ファーリー・アニマルズザ・ぺスカリブー (15th to 17th Aug. @ グラヌスク・パーク、クリックホウウェル、ブレコン・ビーコンズ国立公園)
button静から動へ:マルコム・ミドルトン(20th May. @ 京都アバンギルド)
button点と点が線になる:レイチェル・ダッド(17th May. @ 京都アバンギルド)
buttonスープは冷めない距離で、音楽は人肌を感じる距離で:アリー・カー(5th Apr. @ 大阪マーサ)
buttonCD review : オフ・ザ・レーダー:アリー・カー(25th Mar.)
buttoncolumn : ケイティ・タンストールに吹く風(10th Mar.)
button狼少年が描く世界:スフィアン・スティーヴンス(21st Jan. @ 心斎橋クラブクアトロ)
button完全敗北宣言:カリブー(13th Jan. @ 代官山ユニット)


button2007

button無意味にこそ意味がある:ホット・チップ (2nd Sept. @ コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007、インヴァレアリー・キャッスル)
buttonジェットコースターに乗ってゴスペルを:ポリフォニック・スプリー (2nd Sept. @ コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007、インヴァレアリー・キャッスル)
button音を楽しむということ:プライマル・スクリーム (1st Sept. @ コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007、インヴァレアリー・キャッスル)
buttonステージとオーディエンスとの距離:キング・クレオソート (31st Aug. @ コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007、インヴァレアリー・キャッスル)
button1娘+3親父=スコットランド:ティーンエイジ・ファンクラブ (1st Sept. @ コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007、インヴァレアリー・キャッスル)
buttonジェットコースターに乗ってゴスペルを:ポリフォニック・スプリー (2nd Sept. @ コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007、インヴァレアリー・キャッスル)
button偉人の幻影を観た:ジ・エイリアンズ (31st Aug. @ コネクト・ミュージック・フェスティヴァル 2007、インヴァレアリー・キャッスル)
buttonキング・クレオソートがいるべき場所:キング・クレオソート (29th Aug @ バー・アンド・キッチン、ロンドン)
buttonCD review : ビー・スティングス:ビー・エム・エックス・バンディッツ(14th May.)
button時間を経て確立された揺ぎないバンドの軸:ザ・クーパー・テンプルクロース(10th Apr. @ 心斎橋クラブクアトロ)
buttonCD review : アストロノーミー・フォー・ドッグス:ジ・エイリアンズ(24th Mar.)
buttonCD review : ペーパークリップス・アンド・サンド:ジョー・マンゴー(9th Feb.)
button飾らないオトコ達の職人芸:キャレキシコ(19th Jan. @ 福岡ソウル・バード)
button2006

button歌い手は酔いどれがちょうどいい:アラブ・ストラップ(14th Dec. @ 京都メトロ)
buttonCD review : ザ・ハッピー・ソング:ジ・エイリアンズ(19th Oct.)
button地中に張り巡らされた根:モハーヴィ・スリー(7th to 8th Oct.)
buttonザ・グリーンマン・フェスティヴァル特集 : サーキュラスジ・エイリアンズグリフ・リースキング・クレオソートバート・ヤンシュキャレキシコ洞窟でのスペシャル・ライヴ - グリフ・リース (18th to 20th Aug. @ グラヌスク・パーク、クリックホウウェル、ブレコン・ビーコンズ国立公園)
button再び輝きを : ジ・エイリアンズ(25th Aug. @ ナイト & デイ、マンチェスター)
buttonイッツ・ア・ショウ・タイム : コールドプレイ(15th July @ インテックス大阪)
button無防備の産物 : ベル・アンド・セバスチャン(1st Jun @ 大阪なんばハッチ)
buttonCD review : ブラック・ゴールド : キング・ビスケット・タイム (30th May)
buttonCD review : エリアノイド・スターモニカ EP : ジ・エイリアンズ (8th May)
button裸の王様はだあれ? : アークティック・モンキーズ (2nd Apr. @ ゼップ大阪)
button間と呼吸感、そして全てが確信犯 : ザ・ホワイト・ストライプス (9th Mar. @ ゼップ大阪)

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