コンドウトモヒロ(PEALOUT)・インタヴュー
「もっと唄いたいっていう気持ちは、10年間変わっていない」
--Part.4--
--シングルで発売される"ROLLS"という曲は、ライヴではすでにすごい盛り上がる、定番になりつつある曲ですよね。
「そうだね。2月の名古屋のライヴで始めてやって、演奏自体もこなれてきたかな」
--ライヴで曲が成長していくこともあるんですか?
「あるあるある。それを一番感じたのは弾き語りの時かな。弾き語りやってると曲もどんどん変わっていくし、歌い方もなれてくると自分らしさを出せるるようになってくる。アレンジもこうしたほうがいいかな、とか。弾き語りだけでもそういうのがあったから。あ、曲って成長するんだなっていうのが分かったから、前回のアルバム出した後に、じゃあ次どうするって話になったとき、ちょっと間を空けたいっていう話をして。ライヴで曲をやる感じを出してみたいと思って。
それはデビューアルバム出す前はだれだってそうじゃん。そういう感じの曲の作り方をしたいと。どうしても最近はアルバム用に曲かいて、レコーディングして、曲やるのがCDでた後っていうそういう感じになってたから、ちょっとそれをもう1回戻して。ホントは全曲ライヴでやってレコーディングしたかったんだけど、なかなか曲できなくて。4〜5曲はやったんだけど、ライヴでやってた曲はやっぱり録るのもスムーズだったね。"ROLLS"にしてもレコーディング前に何回かやってたからすごい良かったし」
--"ROLLS"はどんなことを歌ってる曲なんですか?
「『SHOUT COOL! DANCE FOOL!』っていうサビがあって、その前は『DO IT WONDERFUL,DO IT BEAUTIFUL,DO IT PEACEFUL』。自分のスタイルで何でも素晴らしくやっていこうっていう。やっぱり今、今の歌かな。ここ1年くらいのニュースとかいろんなことを聞いて自分が感じたものを歌ってる。
今、テレビとかでもいろんな情報が溢れすぎてるから、それは自分で取捨選択していかないと流されすぎちゃうっていうか。どれを選ぶのかを自分の意志を持って選んでいかないと。変な情報に惑わされることも多いし。
先週までツアーまわってて、ホテルでテレビあるから、オリンピックとか見るじゃん。それもなんかごちゃごちゃしずぎっていうか。ワイドショーとかもそうだけど、なんかうるさい感じがすごくして、オリンピック見たいんだけど装飾部分が多すぎる。なんでもやろうとするから急に画面がばってかわったりとか。そんな一辺にいろいろ伝えようとせんでも、って(笑)。ちゃんと伝えようよ1個だけでもいいからって思う。そういう自分のスタイルを自分で選んでいく意識をしっかりもって、それもありつつ『SHOUT COOL! DANCE FOOL!』で素晴らしくやっていこうっていう」
--"ROLLS"はアルバムでも核になる曲なんですよね。アルバムのレコーディングは順調に?
「そうだね。今回は時間かけてできたし。でもちょっと押したかな。歌詞がぎりぎりになった曲とかもあったりして」
--歌詞を書くのって難しくないですか?
「難しいね〜。PEALOUTの場合メロディが完全にあって、それに合わせてつくるから余計難しいかな。たまに寝てる間に出来てないかなーって思う(笑)。机に紙と鉛筆置いておいたら小人がやってきて書いてくれたりすることがあったりしてーって思いながら寝ても、起きると出来てないー、来なかったんだ…みたいな(笑)」
--はははは! でも、そういう、書けない時はどうしてるんですか?
「…搾り出す。締め切りがない時はほったらかすけど。基本的に書こうと思わないと出てこないかな。俺の場合は歌詞書きながら曲作ったりとかはできないから、曲全部終わったら、じゃあ明日からは歌詞書くっていうふうに切り替えて。古い時代の人間かも(笑)書くモードにならないと書けない。
一個壁越えるとバッと行くんだけどそこ越えるまでがね。その書こうというモードになるまでの時間も大事だったりするんだけど。けっこういろんなこと考えてるから。その時間って頭を整理してるんだと思う。
いつも感じることってあるじゃない?普段の生活で。世の中で、あーこれ不条理だなって思ったり、これすごく素敵なことだなって思ったり。それが多分頭のどこかに残ってて。俺、普段歌詞とか書かないのね。曲がないのに詞を書いたりって全然しないから。
ただ、そういう素敵なことだったり、嫌なことだったりそういう感覚がずーっと残ってることってあるじゃん? 歌詞書こうと思って書けない、停滞してる時って、それをずーっと整理してる。頭の中で。だから一旦歌詞書くモードにぽーんとなると書けるっていうのは、それが整理されて『あ、俺こういうことが言いたいんだ』っていうのが分かってくるんだと思う。そこから『SHOUT COOL! DANCE FOOL!』っていうキーワードがでてきたりして、そうなるとどんどん書けていくから」
そうやって作られてきた曲達が収められたアルバムもこれが8枚目。そして、バンドは結成10年目を迎える。
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interview by wacchy and photo by saya38
コンドウトモヒロ(PEALOUT)・インタヴュー :Intro / 1 / 2 / 3 /4 / 5
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