トゥエンティトゥ・トゥエンティズ (22-20s) @ 名古屋クラブクアトロ 2010.10.26

再燃する蒼さと熱気
テキスト・レポート「再燃する蒼さと熱気」@ 名古屋クラブクアトロ 2010.10.26

22-20s

 22-20sが久々に名古屋にやってきた。実にそれに要した歳月は6年にもなる。20歳そこそこの若者がブルースを現代ロックに見事に落とし込んだサウンドを掻き鳴らしているとされて世界の注目を浴びたのが7~6年前。そこから解散という思い切った決断を下し、一度フェードアウトしたのが4年前。そして、急転直下の再結成を果たしたのが2年前。以降は順調な活動を続け、6年ぶりのニューアルバムの発表とともに今年のフジロックに出演、再び日本のファンにも元気な姿を見せてくれた。それから約3カ月という短いインターバルでの再来日。名古屋飛ばしも致しません!という力強い文面通りに、名古屋へもしっかり来てくれたことが何よりも嬉しい限り(最近、名古屋飛ばしがみるみる増えてるのを実感しているので)。

22-20s ライヴは開演時間から15分ほど押してスタート。メンバーが登場した時の歓声が少し小さいような気はしたが、出だしから「トーク・トゥ・ミー」、「フォース・フロア」、「ハート・オン・ア・ストリング」と立て続けに約6年ぶりの復活作『シェイク/シヴァ/モウン』からの曲を披露していく。それは新作の意味を明確にすると同時に、新しい自分たちの姿を示したかったのだろう。シンプルな演奏で熱く魅了してくれるのは今も昔も変わらないが、ブルースのフィーリングを根幹に据えながらも、滋味深いサウンドと情熱的な歌でしっかりと聴かせてくれる。儚い情感を湛えたメロディには味わいがあり、染み入るように聴き入ってしまう場面もしばしばあった。

22-20s しかしながら、渋いギターフレーズと骨太のビートが荒々しく牽引する「アイム・ザ・ワン」では一気に場内が湧き、「サッチ・ア・フール」が続けざまに披露されると熱はさらに上昇した。鮮烈な印象を世界に与えた1stアルバムの曲が演奏されると明らかにお客さんのスイッチが入る。メンバー自身も新作の曲は丁寧に丁寧に伝えようという印象を受けた中で、1stの曲になるとここぞとばかりに力が入っていたのが見聴きしてるとよくわかる。ドラムが顕著に力強くリズムを刻んでスイッチングの役割を果たすと、全体のエッジが鋭くなり、グルーヴ感が強まり、ダイナミズムが増す。これこそが本来の彼等の醍醐味だろう。終盤で演奏された、一段と渋い「シュート・ユア・ガン」、そして代表曲「ホワイ・ドント・ユー・ドゥ・イット・フォー・ミー?」のエネルギッシュな一撃には当時を思い出す人も多かったのではなかろうか。

 本編から程なく始まったアンコールは、まず渋い味わいと華やいだ展開で魅せるミッドナンバー「レット・イット・ゴー」でしっとりと会場を包む。そして最後の最後にお待ちかねの荒々しいブルースが勢いよく炸裂する「デヴィル・イン・ミー」を演奏。加熱していくアンサンブルが会場を熱狂させるとともに、中間部では会場から手拍手が巻き起こり、それに合わせるようにアドリヴを交えながらラストにふさわしい盛り上がりを見せて、約1時間のステージは幕を閉じたのであった。

22-20s ここで遅まきながら白状するが、申し訳ないことに僕はこのバンドは完全に後追いだったりする。存在を知ったのが再結成してから少し経った頃。だから、以前の彼等がどれだけ凄かったかは後追いの自分に知る由もない。ゆえに今日のライヴも正直なところ、再結成してからのライヴということで、飛ぶ鳥を落とすあの頃の勢いとは全然違うんだろうなと個人的に思っていて、期待は大きくなかった。しかしながら、完全にその期待を上回るものがあった。復活アルバムで刷新した今の音楽性を示し、加えてかつての蒼さと熱気を再燃させた(であろう)ライヴには、後追いの人間すらも巻き込める熱、新たにファンとして取り込める力が存在したと感じたからだ。同様に心も体も熱くさせられた人は多いはず。6年間の空白の重さが動員にそのまま表れてしまったかのように名古屋の動員は芳しくなかったが、以前の活躍によって得た大きな財産である熱心なファン達が決して彼等の前から去ったわけではない。22-20sのステージを心待ちにしていた人々の歓声や飛び跳ねる姿は、何よりも彼等の活力になったことだろう。

 なお、22-20sはライヴの終演後、物販購入者を対象にした握手会を行った。それも笑顔で盛況だったと聞く。そんな和気あいあいとした場外での奮闘も光り、名古屋での6年間の空白はこうして埋められていったのであった。

— set list —
Talk To Me / 4th Floor / Heart On Astring / Bitter Pills / I’m The One / Such A Fool / Shake,Shiver And Moan / Latest Heartbreak / Baby Brings Bad News / Shoot Your Gun / Why Don’t You Do It For Me / Fire Of Love

— encore —
Let It Go / Devil In Me
22-20s

–>photo report

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Photos:
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Text:
Takuya Ito
takuya@smashingmag.com
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