デジタリズム (Disitalism) & モップ・オブ・ヘッド(Mop Of Head) @ 名古屋クラブクアトロ 2011.10.06

煌きとうねりと熱狂
テキスト・レポート「煌きとうねりと熱狂」@ 名古屋クラブクアトロ 2011.10.06

Mop of Head

 今年6月に2ndアルバム『アイ・ラブ・ユー・デュード』をリリースし、フジロック2日目のレッドマーキーのトリを飾ったデジタリズム。その大役を十分に担い、エキサイティングなステージで大いに涌かせたのも記憶に新しい彼等が、その熱狂からわずか2カ月程の短いインターバルで再び日本へと凱旋し、約3年ぶりとなる来日ツアーを敢行した。

 オープニング・アクトにはフジロックの前夜祭に大抜擢され、しっかりと自らの痕跡を刻んだMop of Head(モップ・オブ・ヘッド)が大阪に続いて名古屋も務めた(ちなみに翌日の東京公演は80kidz)。既に先日のワンマン東京公演の模様をお届けしているが、初見の自分から見ても本日のステージは、伸び盛りの勢いというものを感じさせる。

Mop of Head “和製プロディジー!? 人力ケミカルブラザーズ!?”といった紹介を一部で拝見したが、デジタルなサウンドをロック方面に推し進めたインストを鳴らしているのが彼等の特徴といえるだろう。っが、ほぼ人力ではじき出す驚異のグルーヴとダイナミズムが尋常ではない。シンセサイザーの艶やかな響き、それに挑むかのようにオルタナ~HR/HM調まで行き交うギターが重なり、フィンガー・ピッキングで重厚なラインを弾く女性ベース、予想以上の手数で畳みかけるドラムが強く結びつく。それらが混然一体となるサウンドは、激しいレイヴ感と凄まじいテンションで体も感覚も強烈に揺さぶってくるのだ。その衝動は予想以上に肉体的でエネルギッシュで、パンクやハードコアを聴いた時の様なものを個人的には感じたが、全編通してもフロア対応のクラブ・ミュージックという体を当然ながら崩していない。様々なタイプの聴き手を飲み込むエネルギーを強く感じさせるのだ。

 ライヴ自体は35分強の時間だったが、ひたすら煽り続けて熱気もぐんぐんと上昇。僕の前で見ていた男性2人組からは「予想していたのよりも遥かにかっこよくね。」という会話が聞こえてきたので、このステージでも確かな痕跡を残す事が出来たといえるだろう。「今日は最後までデジタリズムで楽しもうぜっ!!」と叫び、モップ・オブ・ヘッドはステージを後にした。

Digitalism

 そして、20時過ぎからデジタリズムのステージ。イェンスとイシに加えて、リズムを担当するサポート・メンバーの計3人が姿を表し、煌きとうねりのある音楽を生みだしていく。そのコズミックな電子音とダンサブルなビートの掛け合わせは、問答無用で会場を揺らす。それにエレポップっぽい歌もキめて、序盤から驚くほどの爆発的な盛り上がりをみせる。これには、いきなりこんなにぶちかましちゃってくれるんですかと感心しきり。若手であるにもダンス/エレクトロ・シーンに無くてはならないと言われる存在感を示していた。

Digitalism 個人的に彼等のライヴはこれが初なのだが、クールな印象も強い音源からすると生で体感してみると、”バンド感”をはっきりと感じる。打ち込みがもちろん主体ではあるし、筒状のLEDの証明が華やかなステージを演出していたのでいかにもクラブ仕様かと思っていたら、生ドラムが入る事でグルーヴはより強化されており、体の芯にまで響くので驚き。懐かしい感じのエレクトロからクールでミニマルなテクノ、ニューウェイヴ/エレポップ風の唄ものまで自由自在に操って、フロアを盛り上げていく手法も巧い。そこからは様々な垣根を取り払っていく彼等の姿勢も伺える。

 2ndアルバムの「アンコール」から始まって、異様なまでのテンションで駆け抜け続けた本日のライヴ。歌ものの時のイェンスのロックスターさながらの佇まいと煽りっぷりには惹かれたし、ナゴヤを連呼しながら距離を縮めて一体感を生みだしていたのも印象的だった。大ラスは当然ながら、一大アンセムの「ポゴ」。あのイントロが鳴り響き、あのリズムが鳴ってからの会場の熱気は尋常でではなかった。木霊する手拍子、振りあがる拳、飛び跳ねる体とただ気持ちよい時間が経過。クライマックスではイシがスティックを持ってドラムに参加して2人で叩きまくって、高らかに反響する電子音と共に締めくくり。踊らにゃ損々の充実の一夜が終わりを告げた。ちなみに翌日の東京公演の後には、秋葉原でDJプレイも披露(笑顔でAKBも流したとか)。充実した久々の日本ツアーを過ごせたことだろう。

Digitalism

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Photos:
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Text:
Takuya Ito
takuya@smashingmag.com
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