ミュートマス (Mutemath) @ 名古屋 クラブクアトロ 2011.11.09

度肝を抜く白熱のパフォーマンス
テキスト・レポート「度肝を抜く白熱のパフォーマンス」@ 名古屋クラブクアトロ 2011.11.09

Mutemath

 ステージじゃなくて後ろの方から音が聴こえてくる・・・と思ったら客席後方の入り口からドラムやタンバリンをたたきながら陽気な笑顔と共にメンバー4人が前方へと向かっていく、という粋なオープニングの演出にまず度肝を抜かれた。大入りのお客さんにもみくちゃにされながらステージへと到着し、ミュートマスの白熱のライヴは開演を告げたわけだが、この時点で既に興奮が一気に高まっていたし、お客さんからも拍手と笑顔が絶えない。そのまま新作からの「プライタニア」へと雪崩込み、リズム隊が叩きだすグルーヴの嵐と軽快な歌メロに会場は早くも大きく波打つ。想像以上の盛り上がりでグングンと熱を高めると、3曲目には必殺の「スポットライト」を早くも繰り出して、さらにライヴはヒートアップしていく。

Mutemath サマーソニック、フジロックと日本の夏フェスに4年連続出演を果たし、ライヴ・バンドとしての評価も揺るぎない彼等だが、個人的に初体験となったそのパフォーマンスは噂に違わず流石の一言。高い演奏力から繰り出されるエネルギッシュなサウンドに唸らされ、問答無用でノせられる。特にバンドの屋台骨を支えるこのリズム隊の存在感が強烈。主旋律までも喰おうとするベースがネックを掴むようなハイポジションまで移動しながらファンキーなラインを刻み、音源よりも遥かに強度を増して畳みかけるドラムがまた圧巻だ。そして、小気味良いギターが刻まれ、ピアノとシンセの音色を鮮やかに添え、エモーショナルな歌が入る事でミュートマスとしての核が浮かび上がる。さらにあのアグレッシヴさとエンターテイメント精神が結びつく事で、観客の心を引きつけていくのだ。

Mutemath 今回の来日ツアーはもちろん発売されたばかりの3rdアルバム『オッド・ソウル』が軸。その作品では、サイケやファンクな味わいが増して”渋い”なんて印象を受けた人も多そう。当然、ライヴでもその多彩なグルーヴと曲調の幅広さが機能していてスリリングな展開で魅せる曲から思わず聴き入ってしまうようなメランコリックな曲までを自在に行き来しながら、会場の熱気を高めていた。中盤に披露されたインストの「リセット」は技巧派だからこその計算された音の連なりが秀逸だったし、うねりまくるリズムが強調された「オッド・ソウル」から激しいクライマックスが印象的だった「アーミスティス」の連続も充実の内容。彼等のライヴは一瞬一瞬が本当に熱い。しかも、所々ではアドリヴ入れたり、ペットボトルの水をドラムに豪快にかけて、それを叩くことで水しぶきをあげたりといった魅せ方にも気を使って楽しませてくれる。

Mutemath そんな大いに盛り上がるライヴの本編を締めくくったのは「ティピカル」で、印象的なギターリフがその始まりを告げると、抗えない美メロと歌が溢れだし、サビでは一体となった合唱に包まれた。ダイヴまで起こってしまった事実が会場の燃え上がりを物語っていたように思う。アンコールでは定番の「ケイオス」が本編の終了時からの勢いを持続し、お祭り騒ぎ。さらにはキーボードを利用したお馴染み?の倒立で会場の視線をくぎ付けに。最後の「クォーランティーン」では、ラストのラストはメンバー3人による打楽器祭が開演。明滅する光と共に強力に打ち込まれる一打一打が華々しい炸裂の瞬間を演出し、心も体も揺さぶられるままに本日の公演は終了した。

 生でこその激しさと楽しさを十二分に堪能できたライヴであったのは間違いないだろう。期待の遥か上をいくようなプロフェッショナルなパフォーマンスが本当に素晴らしかった。

— set list —
 
Prytania / Blood Pressure / Spotlight / Tell Your Heart Heads Up / Allies / Reset / Odd Soul / Armistice / Walking Paranoia / One More / Equals / Goodbye / In No TIme / Control / You Are Mine / All Or Nothing / Noticed / Typical

— encore —

Chaos / Break The Same / Quarantine

Mutemath

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Photos:
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Text:
Takuya Ito
takuya@smashingmag.com
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