ベースメント・ジャックス (Basement Jaxx) @ なんばハッチ 2010.02.24

魅せられまくりのダンス・フロアー
テキスト・レポート 「魅せられまくりのダンス・フロアー」 @ なんばハッチ 2010.02.24

Basement Jaxx
 待っていました、ベースメント・ジャックス御一行様。来日するのは昨年のフジロック以来。だが、来阪するのは3年ぶりなのではないだろうか。フジロックに行くことができなかった私としては、ずいぶんと待たされていたような気がする。
 
 みんなで踊るにふさわしい会場選択に感謝しつつなんばハッチに到着すると、すでにDJ MAMEZUKA(フジロックでおなじみのDJマメヅカ)によるご機嫌な選曲でウォーミング・アップが始まっていた。マメヅカ印たっぷりのビートに合わせて、アルコール片手に観客たちがゆらゆら揺れている。一瞬、自分がまるでレッド・マーキーにいるかのような錯覚に陥ってしまった。
 
Basement Jaxx そうこうしているうちに暗転。黒いマントを頭からすっぽりかぶったフェリックスが登場。それに続いて現れたメンバー達も同じ姿。誰も顔が見えない。オープニングの「Scars」はそんな姿のままなんとも不気味に終わっていった。すると次は元気いっぱいに「Good Luck」だ。当然フロアは跳ねる人だらけになる。会場の温度も湿度も一気に上がる。そのまま立て続けに「Twerk」から「Hush Boy」へ。序盤の選曲はホント「反則だ」と言いたくなるくらいおいしすぎ。じっと腕組みしたまま見ているほうが難しい。
 
 当然ながらアルバムとはひと味違ったアレンジだ。聞き覚えのある曲さえも新鮮に聞こえる。しかも、一曲ごとに衣装を変えるボーカル陣。ダンサーも兼ねていたりもする。まさに視覚からも楽しませてくれるベースメント・ジャックス。クラクラするくらいの照明の効果もそうだ。単に踊らせるだけの音楽ではない。こうしたライブならではの演出こそが彼らのライブの醍醐味なのだと思う。そりゃあこうした会場なら、自宅では再現不可能なほどのデッカイ音で踊れる。たくさんの人たちと一緒に踊るのもそれなりに楽しい。でもそれだけでいいのならクラブで彼らのリミックスのアナログ盤でも流して踊っていればいいのだ。ナマのバンド形式ならではのグルーブ感。演奏者と観客の間にあるエネルギーのやりとり。それらを感じられることがうれしくてこうして会場に足を運んでしまうのかもしれない。
 
 興味深かったのは、曲と曲のつなぎに聞こえてくるダブステップのリズム。特に中盤「Jump ‘n’ Shout」から「Saga」へと流れていく間のダークなビートはまさにUKダブステップ。手が上がる率、飛び跳ねる人の率が若干下がっていたかもしれないが、スピーカーから吐き出される耳が痛くなるほどの重い音に思わず「さすが」と唸ってしまった。
 
 毎朝仕事に行くのがしんどい時、「Raindrops」を聞きながら気持ちを切り替えたこの9ヶ月間。音を楽しむことができなくなっていたそんな日常を打破するかのようなこの日の90分間。言葉に表しがたいたくさんの「愛」に溢れたステージ。彼らからもらったエネルギーを糧にもう一度音楽を楽しむ気持ちを思い出せるかもしれない。個人的にそう感じた2010年の幕開けとなるライブだった。
 
Basement Jaxx

 – set list —
 
Scars / Good Luck / Twerk / Hush Boy / She’s No Good / Red Alert / Jus I Kiss – We March On / Raindrops / Feelings Gone Acoustic /Jump ‘n’ Shout – Dub step / Saga / Rendez Vu / Plug It In / Onyx / My Turn / Do Your Thing / Dark Pumpkin / W.Y.H.A.
 
— encore —
 
Romeo Pitch / Bingo Bango

 

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Text:
Miyo Kimura
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