オトコンポ((M)otocompo)@ 高円寺ハイ 2012.11.22

テクノ・ポップの第三極
テキスト・レポート「テクノ・ポップの第三極」@ 高円寺ハイ 2012.11.22

オトコンポ(Otocompo)

 説明しよう!

 (M)otocompo(オトコンポ)とは、現在活動休止中のテクノ&ニュー・ウェイヴ・ユニット、Motocompo(モトコンポ)から男性だけがスピンオフして結成された、「オトコのテクノ集団」である! 以下、オトコ達と呼ばせて頂きたい! そしてサウンドの基本は裏打ちビートと電子音楽、つまり「スカとエレクトロ」だ! この奇跡の融合を成功させた世界で唯一のオトコ四人組なのである! ちなみに間違っても、「スカ(とエレク)トロ」と省略してはいけない!

otocompo そもそも「テクノ・ポップ」とは、関西発のカルト雑誌「ロック・マガジン」の編集長を務めた阿木譲が、クラフトワークを評する際に生み出した造語であったらしい。その後、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)などの出現によって一般にまで広まっていったのだろう…と、ここまで書いただけでもテクノの巨人が二つも出てくる。もちろんそれ以外の巨人達がテクノの歴史に数多く存在することは言わずもがなである。で、あるのだが。現在その歴史に、まさに第三極たらんとするのが、彼らオトコンポなのだ(豪語&断言)。

otocompo 午後七時。定刻きっかりにピチカート・ファイヴの”東京は夜の七時”のカバーで演奏をスタートさせたのは、エスエフ(野本かりあ&キャプテンミライ)。この日、高円寺ハイ(HIGH)では「とりまとりまえ2012」と題されたオトコンポ主催の入場料無料(!)のイベントが開催されていた。異種ジャンルのアーティスト四組が競演し、それがことごとく面白いのだから企画が太っ腹過ぎて見ているこちらが恐縮したくなるほど。そしてその恐縮モードを一気に開放してくれるのもまた、トリを務めるオトコ達なのだ。

otocompo 入場料無料・競演アーティスト有りの部分を考慮しても、オトコ達を見ようとフロアで待つお客さんは明らかに増えている…というかギュウギュウ状態。サウンド・チェックで曲のさわりを演奏しただけでフロアから歓声が上がっている。先月関西で行われたライヴケース・フェスティバル「ミナミホイール2012」にも参加した彼らだが、出演予定が開催三日目の最終日であるにも関わらず開催初日からあちらこちらの会場に出没し、お客さんの頭に大量の「?」マークを出現させまくった挙句、出演当日の会場にキャパ以上のお客さんを集め、入場規制を起こしているらしい。オトコ好きはじわじわと無限大増殖しているのだ。

otocompo 改めて耳を気持ちよく刺激する電子音が響き始めると、オトコ達が登場する。トレード・マークはお揃いの立てた人差し指、そして眼鏡にボーダーTシャツ姿。そこに加えてヘルメット着用&白マスク姿で登場したのはオトコの裏番長、ドクター・ウスイ(Dr.Usui)。自分が警官だったら、確実に職務質問必至レベルの怪しさである。しかし演奏がスタートすれば、地響くようなビートにクールなエレクトロニカ・サウンド、これが実に実にカッコいい。

otocompoであるのに、これまたステージングはハイレベルな小芝居&キワキワ感が満載。なぜメンバー紹介がそんなにストレンジなのか、なぜライヴ中に物販カレンダーの販促活動が成り立ってしまうのか…。そしてフロアに目をやれば、そんなオトコ達にニヤニヤしっ放しのお客さん。会場単位でほとんどビョーキなのである。

 ビョーキと同時進行で展開されるのは攻めの演奏。これがオトコンポのキモであり醍醐味。本編ラストには”THE SUN”が投下された。ロボット的な動きでメンバーが去るとアンコールが起こり、巻き戻し気味のエンディングと共にメンバー四人が映像的逆回転の動きでステージに再登場。…と書いているだけでめまいを起こしそうなのだが、さらに進行時間が押しているにも関わらず、ある告知を行うためにドクター・ウスイが声優ばりに台本を読み始め、それに合わせてギター&リーダーのカツメソ、エレクトリック・ドラムの平野奇之子、アナログシンセのカート・トシキの三名が無声芝居を行うというシュール過ぎるひとときが展開された後、まさに日曜の夜にふさわしい、あの国民的落語番組のテーマでイベントの幕は閉じたのであった。

otocompo そしてある告知とは。それは2013年1月に開催されるオトコ達初の東京ワンマン「太陽を盗んだOTOCOたち」決定のお知らせであった。さらに後日追加告知された情報によれば、その公演が「OTOCOの熱狂元年」と題して全国4都市を回る新春ツアーのファイナルである模様(ツアー初日の大阪公演はすでにソールド・アウト!)。残念なことに、音源がまだ発売されていないオトコ達。2012年中の出演イベントも次々と決定している状況の今、オトコ達の第三極っぷりを知るにはリアルタイムで目撃する以外にない。見逃す訳にはいかないのである。

(M)otocompo 2013年 新春ツアー 「OTOCOの熱狂元年」

1月12日(土) 大阪・ 扇町 para-dice
1月13日(日) 京都・四条大宮 Blue Eyes
1月14日(月・祝) 名古屋・大須 ell.SIZE
1月27日(日) 東京・渋谷 Star Lounge

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Information

Photos:
Izumi "izumikuma" Kumazawa
izumikuma@smashingmag.com

Izumi "izumikuma" Kumazawa's Works

Text:
Yoko "jet-girl" Oda
jet-girl@smashingmag.net

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