チャラン・ポ・ランタン @ 朝霧アリーナ 2013.10.13

富士山の麓で、楽しいパーティを
テキスト・レポート チャラン・ポ・ランタン @ 朝霧アリーナ 2013.10.13

チャラン・ポ・ランタン

 本門寺重須孝行太鼓 (ほんもんじおもすこうこうたいこ)の熱い演奏のあと、レインボー・ステージに出演するのは、もも(Vo)と小春(Accordion)による姉妹ユニット、チャラン・ポ・ランタン。前日は富山県で開催されたフェスティバルに、今日は朝霧ジャムに、明日は大阪でのフェスティバルにと、いまや日本のフェスティバルに欠かせない存在になっていることがよくわかる。

 ステージ上に小春とドラムのふーちんが登場し、開口一番、小春が「おはよおおお!チャラン・ポ・ランタンが一発目を飾っているよ!なんでこんなにデカいステージなんだよおおお!」と叫ぶ。そして、「私たちだけでは心細いので、スペシャル・ゲストを朝霧ジャムに連れてきました」と言って「マウント富士山大先生」をステージに呼びこむ。段ボール製の富士山を頭にのせたももちゃんが登場し、日本人の誰もが知っている童謡「ふじの山」を熱唱する。チャラン・ポ・ランタンのライヴは毎度毎度、面白い工夫が施されており、この段ボールの作品を頭にのっけるももちゃんは去年のフジロック でも話題になっている。

「ふじの山」からの「最後の晩餐」、「ムスタファ」の怒濤の3連チャンのあとは、チャランポの魅力のひとつである小春の毒舌MCの時間へ。「ワンマンライヴでもこんなに人が集まったことがないんだぞ〜。初めて観る人が九割五分だと思うんですよ」と自虐ネタをはさみながら笑いを誘い、レインボー・ステージはすっかり彼女たちの世界に様変わり。「音源にまだなっていない曲を披露します」と言ってはじまったのは「さよなら遊園地」。住んでいた街並が変わっていくことを歌うこの曲は、郷愁を誘い、悲しい気持ちにさせ、今までのチャランポとは違った、新しい一面がみられるものとなっている。

チャラン・ポ・ランタン 中盤のMCに入ると小春がももちゃんに自己紹介をうながし、「今年、20歳になりました。能年ちゃん(NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の主演女優)と同い年なんです」とももちゃんもオーディエンスを笑わせる。が、すぐさま、にこやかな表情を一変させ「将来の夢?幸せの家庭を築くことかな」と独白のような台詞からはじまる「今更惜しくなる」を披露。平和な空気に満ちているフェスティバルで「そこそこの男と そわそわの浮気 いいんじゃないの諦めた生活」、「第二希望の私 捨てられた女 恨めしい家族 孤独な私」という人生のどん底を叩き付ける歌を聴くなんてなかなかシュールで面白い。

 小春は新宿ゴールデン街のバーに立っているだけあって、サービス精神が旺盛というか、なんにでも突っ込めるMCの腕を持っており、レインボー・ステージ後方でソフトクリームを買うために並んでいる人たちに対して「あいつらなんでソフトクリームに並んでるの?あと二曲で終わっちゃうんだよ。並ぶついでに聴くんじゃないよお!」と女版毒蝮三太夫を名乗れるほどの毒舌っぷりをみせてくれた。

 終盤、「みんな、おっぱいは好きですかあああ」の雄叫びのあとに披露されたのは「オッパイ・ブギ」。世界遺産に登録されたばかりの富士山の麓で「おっぱい」という言葉を連呼する彼女たちをみて、富士山のネタといい、ド直球の下ネタといい、将来的には電気グルーヴに負けず劣らずの存在になるのでは…と思わずにはいられなかった。ラストの「ハバナギラ」の前には「このイベントの裏にあるフジロックに出たい!」、「Twitterでいかにうちらが楽しかったか、熱く語ってよ。周りから固めていかないと」と言ってたけど、そんな裏工作をしなくたっていいくらいにレインボー・ステージは楽しさと笑いに包まれていたことをここに記しておきたい。

チャラン・ポ・ランタン

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Text:
Yasuaki Ogawa
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