トニー・ジョー・ホワイト (Tony Joe White) @ コンチネンタル・クラブ、オースティン 2014.03.13

ワイルドに揺れるいぶし銀
フォト・レポート @ コンチネンタル・クラブ、オースティン 2014.03.13

Tony Joe White
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 07年の来日公演2年後のSXSWに続いて、5年を経て体験するディープなスワンプ系シンガー&ソングライターの顔… というより、スワンプ・ロックそのものもといっていいだろう、トニー・ジョー・ホワイト。5000セット限定で発表されたボックス・セット『The Complete Monument Recording』に収録されているモニュメント時代の作品や続く、ワーナー移籍後の第一弾のセルフ・タイトル作ザ・トレイン・アイム・オン』あたりは、どう転んでも絶対に聞き逃せない名作揃いなんだが、その時代からすでに40年以上が過ぎている。1943年生まれだというから、現在71歳となる。同じオースティで彼のライヴに接したときと比較すると、明らかに『老けたなぁ』と思わざるを得なかったのが今回。

 どす黒くファンキーでワイルドさも感じさせた上記の名作時代を生で体験しようなんて、すでにそんな期待はしていない。今は『いぶし銀』なのだ。が、それを越えてしまったら… 『枯山水になっちまうかも』なんぞという不埒な発想がなかったわけではない。今回はジックリと彼のライヴを楽しみたいと、この二つ前のライヴから会場に入り、じわじわと前方に進んでいって…. トニー・ジョーが始まる前には彼が手の届く目の前にいるという有様。申し訳ないんだが、彼の老け具合が手に取るようにわかるのだ。が、文字通りの『いぶし銀』ぶりを聴かせてくれた最新作『フードゥー』がそのまま展開されたかのようなのが今回のステージ。歌うというよりは『語る』ようなスタイルで淡淡と演奏が続けられる。

 おそらく、本人は完全に歌の世界に浸り込んでいたのだろう、前回と同じような流れでステージ裏から「もう終わり。止めてくれ」とドラマーに告げられるんだが、本人にはその声が届かない。それでもなんとか、本人に伝わると… あの曲をやらずにステージを降りることはできないんだろう、最後に聴かせてくれたのは名曲中の名曲「ポーク・サラダ・アニー」。当然ながら、この曲で大騒ぎを始めたオーディエンスは「これだよ、これ」といわんばかりに盛り上がる。スタッフが頭を抱えて「勘弁してくれよ」という表情を見せるんだが、本人は「知ったこっちゃない」とでも言わんばかりに延々とワイルドなギター・ソロを展開する。SXSWでのショーケースのセット時間は40分前後とファンにはちょっと不満かなぁと思えるんだが、この展開でトニー・ジョー・ホワイトの魅力を満喫できたようにも思える。まぁね、ホントはジックリと彼自身のショーを楽しめる日を期待しているんだけど…

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Koichi "hanasan" Hanafusa
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