キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメン (Catfish and the Bottlemen) @ 代官山ユニット 2015.01.28.

初めの一口め
テキスト・レポート「初めの一口め」代官山ユニット 2015.01.28.

Catfish and the Bottlemen
 ライヴは生物(なまもの)であり、生き物(いきもの)であることを実感する。キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンの初来日公演はこの日、東京の1回限り。このライヴに出会えた人は非常に幸運だった。

 始まる少し前に着くと、代官山ユニットはすでに満員だった。前の方はまだ空いているという話もあったけど、柱のあたりで人が詰まっていて先に進めない。ステージは半分しかみえず、視線をステージとモニターと交互にやりながらのライヴ鑑賞となった。

 着いたときには、リトル・コメッツの「ワン・ナイト・イン・オクトーヴァー」やアトラス・ジーニアストロージャンズ」、ザ・ネイバーフッドアレイウェイズ」などが流れる。この挙げた3つは出身国はさまざまだけど、要するに最近(2010年代以降)のバンドである。19時17分、場内が暗くなりアウトキャストの「ローゼス」が流れてメンバーが登場する。それから終わってホット・チョコレートの「ユー・セクシー・シング」が流れるまで約45分、アルバム1枚しか発表していないし、カヴァーも長尺のインストゥルメンタルのパートもないので小気味よくライヴは進んでいったので、アンコールなしでこの短さだった。しかし、短いけど大満足。十分に楽しめたのだった。

Catfish and the Bottlemen まずは、「ランゴ」から始まる。冒頭からギターの疾走感と迫力がぐいぐい引っ張っていく。続く「パシファイアー」はその勢いのまま走る。どの曲もライヴの方がより生き生きしている。
 
 フロントマンであるヴァン・マッキャンのヴォーカルが迫力あり、よく通り、録音された音源で聴くよりも10倍増しのすばらしさだった。ヴァンの声の魅力が際立ち、それがライヴ全体の印象につながっていく。それは未熟さや稚拙さを感じさせないで、アルバム1枚の新人としては十分に完成度が高いにも関わらず、新鮮さを保っているという奇跡のバランスを保っている。

Catfish and the Bottlemen ヴァンは東京でライヴができることの興奮や感謝を述べながら、客の反応を楽しむ余裕もある。この日のライヴでは中盤に演奏された「26」がハイライトだろうか。スピード感と絶妙なコーラス、サビを際立たせるタメなど、このバンドの特徴が遺憾なく発揮された曲だった。そして終盤の「ホームシック」「コクーン」「タイラント」の3曲はドラマティックで迫力のあるものだった。

 前日にアコースティックのミニライヴをおこなったようだけど、本当に1日だけの貴重なライヴだった。この日代官山ユニットに来ることができたお客さんたちはそれを目撃できたのだ。バンドがこれからライヴを重ねて経験を積めば、もっと上手くなるだろう、もっと成熟して味が出てくるだろう。しかし「最初の一口め」のすばらしさはこの日しかないのだ。

— set list —
 

Rango / Pacifier / Sidewinder / Fallout / 26 / Business / Kathleen / Homesick / Cocoon / Tyrants
 

Catfish and the Bottlemen

–>フォト・レポート

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Photos:
Izumi "izumikuma" Kumazawa
izumikuma@smashingmag.com

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Text:
Nobuyuki "Nob" Ikeda
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