吉野寿 (イースタンユース / outside yoshino) 「自由っていうのは一番恐ろしいこと。それでも自由な方がいい」

Part 3:もう一回出逢い直すのも、面白い
インタビュー:「自由っていうのは一番恐ろしいこと。それでも自由な方がいい」Part 3:もう一回出逢い直すのも、面白い 2015.02.28

eastern youth, outside yoshino

Mag: 今の吉野さん、自由以外の何物でもないなと。これから楽しみです。

吉野: 自由は荒野ですから。砂漠にポンって落っことされてさ、「どうしてもいいよ。なんでもいいよ」って言われたって、どっちに行ったら何があるのかわかんないし、自由っていうのは一番恐ろしいことだよね。それでも自由な方がいい。誰かにやれって言われてやるよりは、厳しくても自由のほうがいい。

Mag: ご自分のことを、よく野良犬に例えていますね。

吉野:「よしおいで、ほらほら、くるくる回れ、お手!」とかってさ、冗談じゃねぇんだぞ、「ウーッ!」っつうぞ、噛み付くぞ、って、そう思って生きてきた。今更後には引けないじゃないですか。ここまできたら。アラフィフですから。うははは。今更修正できない。

Mag: 誰も修正を望んでいないですよ。

吉野: バイトでも日雇いでも、結局嫌になっちゃって飛び出しちゃって、全然、使い物にならなかったしね。すぐサボるし、遅刻はするし、休むし、最悪だった。そりゃ、クビになるわなって。そういうことの繰り返しなの。ほんっと働きたくなくて。なんとか働かないで生きていけないかなって、ずっと考えてるよ。で、不思議と音楽だけは頑張れるんだけれども、それも義務的になってくると、頑張れないって気持ちになってきたりもしますよ。「もっとワクワクするものだったんじゃねぇの? 音楽ってよ」っていう気持ちを味わったこともあります。でも、それは自分が油断していたからなんだと思う。本当は自分で勝手にワクワクすりゃいいんだもん。なんか文句があるときは、自分のワクワクレベルが下がって、まわりのせいにしていたりするんだと思う。

Mag: 吉野さんでも、仕事だからって抑えたりすることがあるんですね。

吉野: あります。ありました。でも身をよじって振りほどいていきたいですね。もうここまで来たんだからさ。ポンコツ一筋で行きたいですよ。ビクビクするな、ちっちゃくなるな、って思うっすよ。「お前、しっかりしろよ。何のためにやってきたんだ?」って。

Mag: 吉野さんが今までやってきたこと、歌われてきたことと、今の状況がより肉薄してきているようで、目が離せないです。

吉野:『ザ・ノンフィクション』みたいになってまいりました。日曜の昼に観て「いや〜、ヤなもん観ちゃったよ〜。あ〜、もう疲れたな〜、もう飲みてえな〜」って、外出する気力なくなっちゃうみたいな。そういうドキュメント感って、実は面白いですよね。「生きてる感」に直結するというか。デコボコしてる方が面白い。

Mag: リア充という言葉がありますが、吉野さんの場合、本当の意味で「リアルが充実」しているのでは。

吉野: しているか、していないかっていうと、充実しているなって思いますよ。そう思いたい。まだまだ、面白いこといっぱいあるよ。きっと。生きてりゃ絶対ある。そういう意味では、絶望していないですね。でも、結構おっちょこちょいで、すぐうっかり絶望しちゃうんですよね。「ダメだ、もうおしまいだ。生きる道はない」って。極端な方向にいかないようにしないと。「俺、難しいことわかんねーけど、まあとにかく、やってみっかー」って、そんな風に生きてきたし、カッコつけたって、実はなんにもわかっていないんだから、そのまんま行けばいいんじゃない?と思ってます。

Mag: バンドの活動が6月でいったん休養に入りますが、そのあとはソロ活動の割合が増えるのでしょうか。

吉野: 現時点では分かりません。今まで普通のライヴハウスでの演奏とか、対バン形式みたいなのもあまりやってないんだけど、そのスタンス自体は変えるつもりはなくて。別のバンドを組んでみたりとか、別のチャンネルを探すっていうことを、やってみたいなと。忙しかったからできなかったこと、色々できるじゃない?時間もあるし、縛りはないし。できるかできないかは、やってみないとわかんないけど、ただ、なんでもいいから、とにかくやっていくっていうのは大事かな。やらなきゃ、始まらないからさ。止まっちゃうじゃん。止まってみたってやりたいこともないし。アホみたいなことを考えるのは、いつだって楽しいですよ。ワクワクするし。

Mag: イースタンユースの、全国ツアーを観にいらっしゃるお客さんに向けて、最後に一言いただけますか。

吉野: どうぞお越しください。今のメンバーでの演奏はこれで最後ですから、そういう意味では、見納めてください。その先はまた、改めて出逢いなおそうぜ、っていうところです。つながりが続いた方がもちろん嬉しいけど、なくなっても仕方がないと思ってる。そこから、もう一回出逢い直すのも面白いかな、って思う。出逢い直すっていう感覚、賭けっていうか、人生のエッセンスっていうか、そういうのを楽しめたらなって、俺は思ってる。

Mag: イースタンユースの活動を再開したら、「前はこうだった」と比べてしまう人が出てくるかもしれないですね。

吉野: 次のアクションを起こした時に、そういう風に言う人は必ず出てくると思うんですよ。「こんなの違う」みたいな。でも、俺には関係無い。

Mag: わかりました。ありがとうございます。(終)

 

[ 1 | 2 | 3 ]

 


 

極東最前線 / 巡業2015~ボトムオブザワールド人間達~

 
3月28日(土) 千葉 LOOK
3月29日(日) さいたま新都心 HEAVEN’S ROCK
4月 3日(金) 金沢 vanvanV4
4月 4日(土) 長野 ライブハウスJ
4月 5日(日) 新潟 CLUB RIVERST
4月10日(金) 福岡 DRUM Be-1
4月11日(土) 広島 ナミキジャンクション
4月17日(金) 横浜 F.A.D
4月18日(土) 静岡 SUNASH
4月19日(日) 京都・磔磔
5月 9日(土) 松山 Double-u Studio
5月10日(日) 岡山 ペパーランド
5月16日(土) 盛岡 the five
5月17日(日) 仙台 CLUB JUNK BOX
5月23日(土) 名古屋 クラブクアトロ
5月24日(日) 梅田 クラブクアトロ
5月30日(土) 渋谷 TSUTAYA O-EAST
6月 6日(土) 札幌 cube garden

Share on Facebook

Information

Photos:
Keiko Hirakawa
keco@smashingmag.net
Facebook / twitter
Keiko Hirakawa's Works

Text:
Keiko Hirakawa
keco@smashingmag.net
Facebook / twitter
Keiko Hirakawa's Works

Write a comment