今池ゴーナウ2015 @ 名古屋市、今池 2015.03.28

音楽に酔いしれる新しい『今池』の姿
特集 – イントロ「音楽に酔いしれる新しい『今池』の姿」@ 今池ゴーナウ2015 in 名古屋市今池 2015.03.2

IMAIKE GO NOW2015

 抜けるような好天に恵まれた3月28日に、名古屋市・今池周辺のライブ・ハウスやカフェなど9会場を使ったライブ・サーキット・イベント「Imaike Go Now」が開催された。タイトルは今池 → 今、行け → Go Nowと、駄洒落? と思ってしまうが、それも今池を愛しているから出来ること。主催者は地元・名古屋のイベンターであり、日ごろからこの今池地区に馴染みが深い。
 
 今池は、いわゆる繁華街。こじんまりとした居酒屋が多く軒を連ね、深夜まで飲み続けたサラリーマンが終電を逃し、カプセルホテルで夜を明かすような街だ。最近でこそ名古屋飯が全国的に市民権を得ている(と思っている)が、台湾ラーメンの味仙も、ここ今池が元祖。ミニシアターやいかがわしい小劇場も多くあり、欲望渦巻く街、というイメージがあって、昔は行くことに抵抗を感じた土地でもあった。
 
 今になって分かってきたことだが、今池という街は、実際はとても面白い。毎年9月に開催される祭りでは、倉庫がライヴ会場になったり、道路にプロレスリングが設置されたり、そこで結婚式も開かれちゃったりとかなりカオスなイベントを街ぐるみで開催している。そんな地区には、地元球団・中日ドラゴンズのファンが集まる飲食店や、知る人ぞ知る店も多い。オフィシャル・サイトには各会場までのアクセスマップが掲載されているが、その中に「大丸ラーメン跡地」と書かれている。かつて地元バンドだけでなく今池でライブをした後に、一度は通ったことがあるだろうラーメン店だ。残念ながらビルの解体に伴い店は閉店。続くように店長も亡くなり、地元バンドから愛されていた店は、その歴史を終えた。この店の武勇伝はネットでも調べることが出来る。深夜しか開かず、カウンターしかない店内はバンドのパスでいっぱい。人によってうまいともお世辞にもうまくないともさまざまな評価を受けた店で、いまだに愛してやまない人が多いという、今池の名物だった。今でも有志によってあの味を再現しようというイベントが、ライヴ・ハウスで開催されているほどだ。そんな今池という街は、地元の人情と親しみやすさ、なんでもありな包容力のある、おしゃれな感じなど一切しないけれどどこか憎めない街という印象が強い。

 今回、初めて開催されたライブ・サーキット・イベントは、前日までにチケットはソールド・アウト。決して大きい会場ばかりではないこの界隈のライヴ・ハウスにどれだけの人が集まるのか、始まるまではちょっと心配な面もあった。しかし、始まってみれば、たくさんの人が音楽を求めて集まってきている。路上で酒盛りを始めているような人もいたのではあるが、それもこの街らしい。もともとライヴ・ハウスが多いとはいえ、一斉にライヴするなんてことは少ない。ロックあり、ジャム・バンドあり、弾き語りあり。さまざまなジャンルの面子がそろった初の試みは、イベント自体、今池という街にとって、とても素晴らしいイベントになった。

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Yoshitaka Kogawa
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