ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ(Noel Gallagher’s High Flying Birds) @ ZEPP名古屋 2015.04.13

愛され続けるメロディーメイカー
テキストレポート「愛され続けるメロディーメイカー」 @ ZEPP名古屋 2015.04.13

Noel Gallagher's High Flying Birds

 ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズのジャパン・ツアー5公演目の舞台は、ZEPP名古屋。あいにくの雨模様となったが、会場の周りにはファンたちが傘を差しながら長蛇の列を作っていた。公演はもちろんソールドアウト。中に入ると、物販前のブースはごった返しており、さっそくバンドTシャツやタオルを身につけている観客もちらほら。SEが流れるなか、会場は期待感で満ち溢れている。もうすぐノエル兄貴のお出ましだ。

 定刻を少し過ぎると、ブラス・セクションが吹き荒れる SEのなか、照明がパッと消え、観客が大歓声を上げる。すぐに手拍子が始まり、メンバーがステージに現れると、会場を満たしていた期待感が一気に弾けた。そのまま「ドゥ・ザ・ダメージ」が演奏される。大盛り上がりの観客は手を上げて飛び跳ねながらうねった。 ステージ後方のスクリーンには、2月に発売された新作『チェイシング・イエスタデイ』のジャケットをイメージしたモノクロの背景に、音楽を奏でるバンドの生映像が投射されている。ZEPP名古屋はのっけからものすごい熱気に包まれた。
 
  5曲目に入る前に初めてノエルは、曲間に飛び交うノエル・コールに応えた。「ハロー!みんな楽しんでるか?」とぶっきらぼうに聞くと、観客が大歓声で答える。小さめのライブ会場の特権で、曲間に観客と会話を楽しむシーンも何度かあり、それが一層会場の雰囲気を親密にしていた。パーカーを脱ぎ、白いポロシャツ姿になったノエルがアコースティック・ギターに持ち替えて、オアシスの「シャンパン・スーパーノヴァ」を歌い出したとき、ステージは最初のクライマックスを迎えた。大合唱が響くなか、フラッシュを焚かなければ撮影が許可されていたとあって、掲げられたたくさんのスマートホンが光る。

 アンセム感たっぷりの「ドリーム・オン」や「バラード・オブ・ザ・マイティ・アイ」から、哀愁漂うホーンが魅力の「デス・オブ・ユー・アンド・ミー」、しっとり聴かせる「リヴァーマン」など、新旧アルバムからの曲を織り交ぜながら、ノエル節をたっぷりに聴かせる。この男は根っからのメロディーメイカーだということを改めて実感した。しかし、一番盛り上がったのはステージを締めくくった「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」だろう。もはやノエルがサビを歌う必要もないくらいの大合唱は本当に圧巻で、そこにいる誰もがこの曲を愛していることを証明していた。

 アンコールで戻ってきたバンドが2曲続けてプレイした後に「次の曲で最後なんだ」と言うと、会場から「あと10曲やって!」という声が飛び、それに応えたノエルの対応が可笑しかった。「10曲!? 10曲だって!? やだよ、ダメダメ」思い切り否定されているのに観客は大喜び。ノエルらしさ全開なのが嬉しいのだ。それに数々の名曲を交えた20曲のステージに本当は誰もが満足していたのではないだろうか。ノエルが生み出す普遍的なメロディーはこれからもずっと愛され続けるだろう。東京の武道館で予定されている2公演でジャパンツアーも終わり。4/16(木)の追加公演はまだチケットが買えるようなので、そのメロディーの力を確かめに行ってほしい。

Noel Gallagher's High Flying Birds

*写真は、4/6(月)大阪公演のものを使用しています。

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Text:
Natalia Emi "Paula" Hirai
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