キセル (Kicell) @ 日比谷野外音楽堂 2015.08.30

終わりゆく夏に溶けていくサウンド
フォト・レポート @ 日比谷野外音楽堂 2015.08.30

Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell
Kicell

 2年ぶり第2回目となる、キセルの日比谷野外音楽堂でのライヴ。サポート・ミュージシャンにエマーソン北村(Key.)、野村卓史(Pf.)、北山ゆうこ(Dr.)を迎え、辻村豪文と辻村友晴は「雨の中、本当にありがとう」と観客に語りかけながら、実直に、リラックスした佇まいでライヴを進めていく。

 ゆったりとシンプルな中に、ぬくもりときらびやかさが宿るサウンドが野音のステージから広がっていく。雨が降っていても、歌声が終わりゆく夏、暮れゆく空に溶けていくようで、心地よい。派手さを抑えた、幻想的な照明も効いている。観客はビールを片手に、気持ちよさそうに身体を揺らしていた。客席後方は子ども連れでライヴが楽しめる席が設けられ、小さな子どもがキセルの演奏に合わせて無邪気に踊る光景も見られた。

 中盤には、この日発売されたばかりの初のカヴァー・アルバム『ソングス・アー・オン・マイ・サイド』から、「終わりの季節 」(細野晴臣)、「ティーチ・ユア・チルドレン 」(ふちがみとふなと)、「ひとりぼっちの人工衛星」 (ゆらゆら帝国)が披露された。どの曲もキセルらしいやさしい耳触りで、何度でもリピートしたくなる。カヴァー・アルバムはライヴ会場限定発売なので、今後足を運ぶ方は、ぜひ手にとってみてほしい。また、年末年始の東名阪ワンマン・ライヴの日程も発表された。チケットは9月6日(日)まで先行予約受付中である。

 ライヴが終わりに近づくにつれ、席を立って演奏を楽しむ観客が増えていく。アンコールとダブルアンコールはあたたかい拍手で迎えられ、最後の「たまにはね」では、自然と観客の手拍子と歌声が演奏に沿う。すべての演奏が終わり、大きな歓声が沸くなか、辻村兄弟は何度も感謝の言葉を述べていた。

 第1回目の野音のライヴはDVD化されている。「また次回できたら、ここで是非会いたいと思っています」と語ったキセルのふたり。また野音で観たい、ぜひ野音のライヴを恒例としてほしいと思える、素晴らしい時間であった。

 

— set list — (原文のまま)
夏嫌い / 夏の子供 / 柔らかな丘 / 君をみた / 雨音 / うぶごえ / エノラ ゲイ / そこにいる / ナツヤスミ / マジックアワー / 終わりの季節 / Teach your children / ひとりぼっちの人工衛星 / おに / 空の上 / 手紙 / ビューティフル デイ / ミナスの夢 / ハナレバナレ / ギンヤンマ / 声だけ聴こえる
— encore —
ベガ / 時をはなれて
— encore 2 —
たまにはね

Share on Facebook

Information

Photos:
Keiko Hirakawa
keco@smashingmag.net
Facebook / twitter
Keiko Hirakawa's Works

Write a comment