イースタンユース @ 京都 ボロフェスタ 2015.10.25

白熱、地下室のセカンド・コンタクト
フォト・レポート @ 京都 ボロフェスタ 2015.10.25

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 開催10日前に突然発表された、イースタンユースの「ボロフェスタ2015」への出演。新ベーシストの村岡ゆかが加入して以来、2回目となるライヴ。この機会を逃すまいと、地下にある会場へ続く階段に、入場を待つ長い列ができる。開演前から入場規制がかかり、もう地下へは降りられないことを観客に説明するスタッフの姿もあった。

 アンダーグラウンド・ステージと名付けられた、小規模なライヴハウスほどの広さの会場。機材セッティングのためにメンバーがステージに現れると、拍手とどよめきに似た歓声が沸く。満員の室内は演奏開始前にもかかわらず、汗ばむほどの熱気が充満していた。

「俺たちイースタンユース。面白ぇことはいつも地下から始まっている!」

 定刻の19時35分より4分ほど遅れて、吉野の言葉からライヴがはじまった。「街の底」「鳴らせよ鳴らせ」「沸点36℃」の流れは、偶然にも今年3月から6月まで行われた全国ツアーのセットリストの頭3曲と同じ。ツアーを観に行った人なら、耳に刻まれた記憶を呼び起こされ、今のイースタンユースがどのように変化を遂げたか、ハッキリと感じとれたかもしれない。

 吉野の歌と小さな空間を切り裂かんばかりに割れ響くギターを、田森の手堅く迫力をたたえたリズムと、村岡の奏でる太く安定した低音が支える。丁寧さが印象的だった、9月の「ベイキャンプ2015」での村岡の演奏。今回はときに歌い、ときに弾むような新たなグルーヴが感じられた。曲が本来持つイメージを損なうことなく、彩りを増した響き。ソロではストイックな表現が持ち味の村岡は、こんな演奏もできるのかと驚かされた。

 曲目が進むごとに、白熱する室内の空気。吉野は「気持ち悪い人いませんか。大丈夫ですか」と観客を気づかう。「俺の顔が気持ち悪いとか、そういうのは受け付けませんからね」と続けて、笑いが起こる。村岡も吉野に向かって笑顔を見せた。「扉」「いずこへ」と旧い曲が続けて演奏される。再始動後初のライヴまで長らく演奏されていなかった「たとえば僕が死んだら」は旧い曲だけれど、昔聴いた頃の記憶が遠いぶん、鮮烈に聴こえる。新メンバーを迎えたバンドと、観客の新たな邂逅を象徴しているようだった。

「絶望の虜になることはよくあるんですけれども、まだまだ俺は世界は素晴らしいと思っています」

 吉野は言い切るように語った。観客の歓声とともに始まった最後の曲は、「素晴らしい世界」。バンド活動を継続することを選択し、再び歩み始めた吉野の絶唱と、反転するように震える歌声には、その言葉を裏付けるような凄みが宿っていた。

 終演して、吉野は「おしまい」と言うが、観客は拍手と歓声を送り続ける。退出を促すように室内灯がともる。吉野は両手を挙げて「ありがとうございます。村岡さんです」と、観客に改めて村岡を紹介。加入を歓迎するかのように、観客から村岡へ声援が飛んだ。

 次のライヴでは、イースタンユースはついにホーム・グラウンド、渋谷クラブクアトロに凱旋する。1年ぶりの開催となる「極東最前線」で共演するのは、昨年、15年ぶりに驚くべき復活を遂げた、コーパス・グラインダーズ(Co/SS/gZ)。90年代に日本のパンク、オルタナティブ・ロックの洗礼を受けたリスナーには、涙なしには観られない奇跡の顔合わせである。チケットは24日に一般発売され、即日完売した。

— set list —  

街の底 / 鳴らせよ鳴らせ / 沸点36℃ / 扉 / いずこへ / たとえば僕が死んだら / 素晴らしい世界

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Photos:
Keiko Hirakawa
keco@smashingmag.net
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