あがた森魚 @ 渋谷クラブエイジア 2015.11.23

あなたに会いたいなぁ…
フォトレポート @ 渋谷クラブエイジア 2015.11.23

あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚
あがた森魚

 そうなんです、『あなたに会いに』ライヴに出かけるのです。そして、あなたが『私に歌い、語りかける』声や話しや唄に音楽を聴きながら、なにかを共有しているんじゃないだろうかと思いをめぐらすのです。ちょうど、この日のライヴであがた森魚が、しきりに『あなたに』と語りかけていたように。ひょっとすると、コンサートってのは、ずっと昔からそういったものだったのかもしれません。

 はちみつぱいというバンドをバックにしていたあがた森魚のライヴを初めて見たのは40年ぐらい前。50年前の情景が重なりながらも、今を映し出す『浦島64』からその続編『浦島65BC』、そして、完結編となる『浦島65XX』の元の時代から、ギャップはわずか10年ほど。でも、生きてきた時代が重なるからか、あるいは、同じような妄想癖を持っているからか、「うん、そう、そうなんだよ」なんて、心の中でつぶやきながら、この日のライヴのなかにいたように思います。

 いまだ『噫無情(レ・ミゼラブル)』が頭の中で鳴り響く、大昔からのあがた森魚ファン… ではなく、あがた森魚『好き』。国会議事堂前で安保法案が強行採決されたた頃、機動隊のみなさんに向かって『君たちの両親の声が聞こえないのか』って叫んだほど。って、わけがわからない方もいらっしゃるかもしれませんけど、これはこのアルバムの最後を飾る「テレビヂョン」で聞こえてくるコラージュの一部… と思っていたんですが、聞き直したら、「君たちの両親の嘆きがきこえないのか」というのが正しかったんですけどね、浅間山荘事件のニュースかなにかからの声は。その頃の氏の作品への愛情過多により、ある時期、少しばかり距離を置いたことはあったんですが、気がつけば舞い戻っていました。なにやら、キリのいい時期のライヴには顔を出していたんですが、『タルホロジー』の頃から、再び、とっぷりと『あがた森魚の世界』に引き戻されたのかもしれません。

 それでも「なんでそんなにたくさんの作品を発表できるの?」と思えるペースで、まるで「想い」が雪崩れるようなあがた森魚の作品を全て聞いているわけではありません。それなのに…なぜなんでしょう? この日のライヴで演奏された曲は、どれも『知っている』と思えてしまうのです。もちろん、モチーフとなっているボブ・ディランが聞こえてきたり、ザ・ビートルズが見えてきたり… それはひょっとすると妄想かもしれないんですが、すんなりと口ずさめてしまったり、記憶の奥底からなにかが呼応しているのがわかります。そして、唄のフレーズが耳に残って、響き続けるのです。

 ライヴが終わって、写真をチェックしながら、この日のライヴのセットリストに合わせて歌を聴き始める。すると、あの時とはまた違った光景が目に入ってきます。永遠ですね、あの濃密な時間は。うん、それは過去と未来を全て抱え込んだ今であり、私である。それを求めて足を運んでしょうね。結局、また、思い出したようにそうすることになると想います。

 この日のライヴにやってきた人たちに手渡されたのはできたてほやほやの『浦島65XX』。大丈夫なの?と思いつつ、ほっかほかの新作を手にライヴを後にできた人々がどれほど幸せだったか… いうまでもないでしょ。

Set List
浦島64 / 太陽のコニーアイランド / 夢が叶えられる街では / アンガールズの恋愛論 / それでも僕を愛してよね / 横尾さんからトンプソンへ / 横尾さんの美術館 / 十字路十秒港町 / Dylan65(ディラン物語) / 太陽にさよならクリムゾン / 雪ノミチシルベ / 後ろ姿のトナカイらしき / 月光オートバイ / 赤色エレジー / 風立ちぬ / 白い翼 / 太陽がくれた海の日々 / 昭和ミナトマチ3バンチ

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Koichi "hanasan" Hanafusa
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