クロッケンフラップ(Clockenflap) @ 西九文化區 2015.11.27 – 29

行きやすい海外フェス、クロッケンフラップ 入門編
テキスト・レポート「行きやすい海外フェス、クロッケンフラップ 入門編」 @ 西九文化區 2015.11.27 – 29

clockenflap

 去年初めて体験して、あまりのロケーションのよさにまたいきたくなり、今年もいってしまった、香港の音楽&カルチャーフェスであるClockenflap(クロッケンフラップ)。

 今回、日本からきた人が増えたようなので、改めてクロッケンフラップを紹介しようと思う。

■(欧米のフェスと比べれば)安い!近い!短い!

Clockenflap 洋楽好きなら行ってみたい海外フェス。だけど、グラストンベリー、コーチェラ、ボナルーなどいくならトータルで1週間は休みを取らないといけない。しかし香港なら最低金土日の休みだけでいけてしまう(最終日、最寄りのエアポートエスクプレスの九龍駅から空港に直行し、深夜便で帰国、月曜朝出社というのも体力的にきついができなくはない)。 そこが東京から約5時間、大阪から約4時間という近さがメリットとなる。

 そして、費用の安さも魅力となる。チケット代は発売当初が一番安くて、開催が近づくと段階的に値段が上がっていくシステムで、最初期に買うと3日間約20,000円。飛行機代はLCC利用で往復約21,000円(会社や買う時期で変動する)、ホテル代は超高級ホテルから重慶マンションに代表されるバックパッカー用の宿まで多様にあるので、予算に合ったものを選べばいいけど、今回自分は中堅のビジネスホテル的なところに3泊4日で利用し、ひとりあたり19,000円だった。あと観光や食事に使うお金で金額は変わってくるけど、トータル予算8万円を目安にすればいいのではないだろうか。ホテルと観光を切り詰めれば6万くらいでいけるのでは。

 荷物は、パスポートとクレジットカード、現地で多少は使う小銭さえ持っていけば最低限なんとかなる。この時期の香港は、気温20度前後なので、昼間はTシャツ、夜は1枚か2枚羽織れるものがあればOKなので、着替えなどは軽くて済むし、なんなら現地で調達してもいい(会場近くのショッピングモールにユニクロ的な店がある)。

 どうですか。これでハードルは低いと感じられたのではないだろうか。

■メンツはなかなか

clockenflap このフェスは今回ライド、リバティーンズ、ニューオーダーがそれぞれヘッドライナーで、去年がモグワイ、トラヴィス、フレイミング・リップスだったように、フジロックやサマソニ好きな人にジャストなメンツである。一部の出演者はシンガポールのネオンライツという野外フェスと重なっている(フジロックと韓国のジサン・バレーとの関係に似ている)。ヘッドライナーだけでなく、アース・ウィンド&ファイヤー(エクスペリエンス ft.アル・マッケイ)やシック ft.ナイル・ロジャースなどの40~50代の人たちが喜ぶアーティストやバトルスやラタタット、ダミアン・ライスやレイチェル・ヤマガタなどのフジロック出演経験者などなど豪華である。

 もちろん、地元香港のアーティストもたくさん出ているし、日本からはラブ・サイケデリコとトクマルシューゴ、ほか韓国、台湾、タイなど周辺のアジア諸国からもバンドがくる。

■会場

 地下鉄東涌線およびエアポートエスクプレスの九龍駅から徒歩10分くらいでWest Kowloon Cultural District(西九文化區)に着く。ビクトリアハーバーに面する海沿いにある文化施設でロケーションは抜群。夜になると海の向こうに香港島のビルが輝いている。

 香港の街中にあるので、ショッピングや観光の中心である、香港島の中心部である中環(セントラル)からひと駅(乗車するのは香港駅から)で10分以内、九龍半島の中心部である尖沙咀(チムサーチョイ)からはバスで10分~15分くらい(徒歩で20分~30分くらい)である。つまり、午前中や日中は観光にあてて、その後フェス会場へというのが十分可能なのだ。

 埋立地の公園なので、大きな起伏はないのだけど、ケーブルを保護するカバーなどの細かい段差が多いので、走ったり酔っ払ってつまづく人もいる。そんなに広くない会場なので、移動は楽だけど、ステージとステージの間が近くて音の被りが、フィールド・オブ・ヘヴンとオレンジコート並み。そして、なまじ近いので、「あれも観られる! これも観られる!」とむしろ移動が多くなり、フジロックより疲れたということも。

 お客さんは、地元民なのか近隣諸国からきたのか欧米人が多い。年齢は50代くらいから親に連れられてきた子どもまで幅広い。次いで大学生やお金持ちぽい中華系。そして、インド、日本、韓国などのアジアからきた人たちで、海外フェス感は十分ある。日本人のお客さんはリバティーンズ目当ての人が多かった様子。金曜日は仕事帰りのまま来ましたという地元民もけっこういた。

 マナーはそんなに不快な思いをしなかったという点では普通。ただ日本と比べればやや悪い(まあ、日本がよすぎるということもあるのだが)。音楽を聴きにくるというより、野外フェスを楽しみます、という人が多く、ステージの後ろのほうの雑談率は高いし、ごみ箱は決して少なくないけどビールのコップなど散乱してる。あと、トイレは海外フェスであることを覚悟しておこう(それでもいいほうだとは思います)。

■食べたり飲んだり

Clockenflap 飲食や場内物販の支払い方法はリストバンドに結ばれたICチップにお金をチャージして支払いは各飲食店で読み取り機にリストバンドをかざせばOK。ただ、金額が余った場合の払い戻し方法が面倒で、うまく使い切るのに頭を使うことになる。

Clockenflap ビールは基本カールスバーグ。円安とあって一杯約1000円は高く感じるけど、量あって旨いので、なんとか許容できる。食べ物は、メイン客の欧米人に合わせた感じで、ハンバーガー、ピザ、などのスナック類が中心にタイやベトナム、韓国の料理があった。いかにも中華ですよーみたいな店はあまりみかけない。食べた中で一番良かったのは、タイカレー。旨くて量があって、あったかい。使ってる厨房機器の火力が違うのか、あったかくて、なかなか冷めないのが印象的だった。あと、量はイマイチだけど丁寧に作られたバーガーなど、どこもけっこう旨かった。だけど、もう一回いうけど、円安のせいもあって高く感じるし、会場の外に出て15分か20分も歩けば、安くて旨い店はいくらでもあるのが香港というところである。

 いかがでしょうか? 香港のフェスがグッと身近になったでしょう。ライヴについては「極私的ライヴ総論編」で。

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Text:
Nobuyuki "Nob" Ikeda
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