モロハ(MOROHA) @ 渋谷ツタヤ・オー・ネスト 2016.03.10

今日の俺たちが、最強で最高です
フォトレポート @ 渋谷ツタヤ・オー・ネスト 2016.03.10

MOROHA
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–>イースタンユース

 MCアフロとギタリストのUKの2人組からなるラップ・ユニット、モロハ(MOROHA)。昨年12月にリリースしたシングル『上京タワー / バラ色の日々』のリリース・ツアー最終日。ゲストにイースタンユースを迎え、渋谷オー・ネストはソールド・アウトとなった。

 アフロはプレイ中、ステージの際ギリギリ、観客にあと数センチと迫るほどに前に立ち、汗だくでめまぐるしく抑揚をつけたリリックを繰り出す。自己の弱さも慈愛もエゴもまるごと突き詰め、甲高く放たれる必殺フレーズ。その姿は大見得を切る歌舞伎役者を見るかのような、カタルシスに満ちている。

 しかし、自分のパートが終わるとアフロはスッと後退して、UKのギターに光を当てる。UKの奏でる、優しさと秘めた激情が交差する緻密なリフが、リリックを一層ドラマチックに響かせていく。ヒップホップのみならず、ジャンルの垣根を越えてロックやパンクのファンにも訴求していく強烈な個性と、ふたりが一心同体となっているかのような、完成された純度の高い表現を目の当たりにした。

 それに向き合う観客も心得たもの。フロアは「俺のがヤバイ」の冒頭やアフロのMC中のみ歓声が沸いたり笑い声が起こったが、そのほかの演奏中は静まり返っていた。ステージを観客全員が息を殺して凝視しているかのごときテンション。曲が終わりアフロがまっすぐ「ありがとうございました!」と礼を述べるまで、拍手が一切鳴らないのが凄い。踊って騒いで一緒に歌ってというような「ノリ」など無くても、ひとりひとりがモロハの演奏を真摯に受け止め、肚に落とし込んでいるからこその空気だった。

 この日でツアーは終わったが、今後も全国各地でライヴ、フェスへの出演が続く。5月28日には、恵比寿リキッドルームでワンマン・ライヴも予定されている。本編ラスト前、アフロが語った。

「5月28日のリキッドワンマンは、今日以上のライヴを必ずするので、是非来てください、と。例えば、仮にここで言ったとしたら、俺はライヴ終えて、上(楽屋)のイースタンユースに会わせる顔がありません。5月28日のライヴは今日のデザートみたいなものです。今日以上はありません。今日以上はありません。今日の俺たちが、最強で最高です。俺たちは、過去を信じたことがありません。そして、これから未来を信じる気もありません。今しかねえんだって、そんな想いでやっていきたいと思っております」

 揺るぎない気高さすら感じるその言葉のとおり、彼ら史上最強で最高のライヴだった。5月28日が「今日」となるリキッドルームのライヴも最強で最高に違いない。孤高のモロハ。最強で最高の今日を重ねて、もっともっと高く飛躍してほしいと願う。


— set list —
革命 / 奮い立つCDショップにて / 俺のがヤバイ / 恩学 / バラ色の日々 / 上京タワー / tomorrow / GOLD / 三文銭 / Salad bowl

— encore —
それいけ! フライヤーマン

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