イースタンユース @ 松本 りんご音楽祭 2016.09.25

気負いなく、てらいなく
フォトレポート @ 松本 りんご音楽祭 2016.09.25

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 9月24、25日に長野県松本市で行われた、りんご音楽祭2016。イースタンユースは快晴に恵まれた2日目の16時50分、ステージに登場した。

 演奏前、吉野寿(G/Vo)がギター・アンプの上に置かれた手の形をした模型を、中指を立てた形により近くなるように整えてみせると、観客から歓声があがる。「夜明けの歌」のイントロが鳴らされると拍手とともにさらに歓声は大きくなり、ライヴは幕を開けた。

 りんご音楽祭で一番大きなステージの観覧エリアは、後方に向かって傾斜がついていた。前方で盛り上がる人々、後ろの丘から座ってゆっくり観る人、たくさんの観客が集まって、それぞれの楽しみ方をしていた。

 セットリストは前回のライヴ(9月9日@リキッドルーム恵比寿)で演奏されたものに、「地図のない旅」が加えられたものだった。前半からスピード感あふれるキレのいい演奏が矢継ぎ早に繰り出されたかと思えば、吉野はMCで「『飛騨牛コロッケ』っていうのがずっと視界に入っているんですよ」とステージから見える屋台の看板についておもむろに言及したりして、笑いを誘う。

「フェスですよーっつって、『みんなー! ○※■▽×○□▲〜!』(観客を盛り上げるアーティスト風に何かを呼びかける)……できないんですよね。フェス用のセットとかプレイってうまくできなくってですね。人を盛り上げようとかそういう気持ちが希薄なのかもしれませんけれども。ですので、いつもどおりのポンコツの演奏で失礼させていただきます」

と語る吉野に、観客から自然と拍手が沸き起こる。直後の「地図のない旅」のイントロで、3人が一斉に放つ轟音と、このフェス独特のゆるさのある空気を切り裂く、吉野の叫びに圧倒される。気負うことなく、てらうことなく、「いつもどおり」を地道に積み重ねてきたバンドだからこそ出せる迫真の響きに、心のなかでグッと拳を握りしめたくなる。

 この日はめずらしく、「みなさん、お家に帰っても僕たちのこと、忘れないでね」と吉野は観客にそっと語りかけ、「街はふるさと」で締めくくった。終演したのは日没直前。かげりゆく空も相まって、絶妙なシチュエーションでの演奏、しばらく忘れられそうにない。


— set list —
夜明けの歌 / 街の底 / 鳴らせよ鳴らせ / ズッコケ問答 / たとえばぼくが死んだら / 地図のない旅 / 直に掴みとれ / 街はふるさと

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Photos:
Keiko Hirakawa
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