ミッシェル・ガン・エレファント (thee michelle gun elephant) – 『Thee Movie – Last Heaven 031011』

今日、ミッシェルを見た
映画レヴュー 『Thee Movie – Last Heaven 031011』@ 福岡ドラムロゴス 2009.11.17

 頭の中が混乱している。確かに今日、ミッシェルを見た。福岡・ドラムロゴスで。僕はあの2003年10月11日、幕張メッセのステージに立つ4人の前にいた。本当に、そう錯覚してしまう今日のフィルムライブだった。いや、『フィルム・ライブ』ではなく、敢えて『ライブ』と言わせてもらおう。

 ライブ前、誰しもが抱くであろう、『どんな雰囲気になるのだろう?』という疑問。そんな思いが、ミッシェルのライブではありえない長袖パーカに現れつつ、その下に着たタンクトップは、あの狂気と歓喜の渦の中で汗まみれになることへの期待だった。

 客席の照明が落ちる。SEが流れる。鳥肌と共に懐かしい感触が蘇る。ライブハウスでの『ライブ』ということで、音圧もまさにライブのそれだ。『ドロップ』から『ゲット・アップ・ルーシー』、『バードメン』と曲が進むに連れ、どんどんと引き込まれていく。気がつくと曲に合わせて拳を突き上げ、声をあげていた。それでも、曲間になると会場全体がふっと我に返る感覚はあった。いや、我に返るというより、生ではない『ライブ』にまだ戸惑っていたのかもしれない。ただ、中盤の『ブギー』〜『エレクトリック・サーカス』で僕は完全に『幕張』に入った。

 僕はリアルな幕張は体験していない。だが、この『ブギー』〜『エレクトリック・サーカス』で幕張の会場に漂ったであろう、ラスト・ライブだという焦燥感や喪失感をも再現されたことによって、2003年10月11日にぶっ飛ばされた。そこからはもう、チバのMCに大声で呼応し、アンコールを求める手拍子を打ち、再登場したメンバーに惜しみない拍手を送った。

 最後、『世界の終わり』でチバがギターを置いて先にステージを去り、残った3人の姿を見て、「止めないでくれ! いつまでも弾き続けてくれ!」と本気で思った。演奏が終わり、全員がステージを去っていくのは知っているのに。

 確かに今日、ミッシェルを見た。福岡・ドラムロゴスで。チバもウエノもクハラも、アベもいて、僕は幕張ロッカーズで…、あぁ、ダメだ。まだまだ頭の中が混乱している…。

Text by 直田亨

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