イースタンユース (eastern youth) @ 渋谷クラブクアトロ 2017.07.15

2年間の集大成を放つ
フォトレポート @ 渋谷クラブクアトロ 2017.07.15

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「生国を発しましては、北の最果て北海道。氷雪大地叩き割り、流れ流れて東京へ。気がつきゃ来年30周年。思えば遠く、来たもんだ。お見かけどおりの無粋者、イースタンユースと申します」

 7月15日、渋谷クラブクアトロで行われたイースタンユース主催の対バン・ライヴシリーズ「極東最前線」。ゲストの切腹ピストルズのライヴを受けて、吉野寿(G/Vo)が見事な口上で仁義を切ってみせる。フロアからすかさず沸いた大歓声とともに、吉野は1曲目の「砂塵の彼方へ」のギターを切り込んだ。

 続いて「夏の日の午後」「故郷」と代表曲をたたみかけ、吉野の歌声は、観客のシンガロングに彩られる。一転、「夜の追憶」をしみじみと聴かせたかと思えば、「ギラリズム夜明け前」で空気をキリリと引き締める。「青すぎる空」「男子畢生危機一髪」で再びピークがやってきて、「グッドバイ」のスケールの大きさ、「夜がまた来る」の胸が締め付けられるような切なさに放心する。本編終盤は、「荒野に針路を取れ」「沸点36℃」「街の底」の人気曲のコンボで盛り上がりは最高潮となり、「ズッコケ問答」「裸足で行かざるを得ない」の2回のアンコールも熱烈に迎えられた。いつもの渋谷クラブクアトロ、いつもの極東最前線、のはずなのに、村岡ゆか(B)加入以降の集大成を目の当たりにしたような、圧倒的かつ濃密な時間だった。

 同日、待望のニュー・アルバム『SONGentoJIYU』(ソンゲントジユウ)が9月27日(水)にリリースされる旨が発表された。10月21日(土)からは、全国ツアーが始まる。吉野は、フロアに集った沢山の観客に礼を述べながら語る。

「もうアカン、もうアカン、やめますっていう靴屋さんが大阪にありましたけど、ついにやめてしまいましたけどね、そんな気持ちでずーっとやって来ましたよ。それで、極東最前線っていう企画ですよ、今日は。ずいぶん長いことやってきてね、第1回目は(観客の数が)23人とかそれくらいでしたからね」

「浮き沈みがありましたよね。馬鹿みたいに(お客さんが)入ってたことも、実はあったんだよ。おじさんのね、若い頃は」

「でもさ、こんなこと言っちゃいけないのかもしれないけど、『もっとたくさんの皆さんに聴いていただきたい』って言わなきゃいけないのかもしれないけど、俺、もう、充分。だって、人数に会いたいわけじゃねえから。いっぱいいたら、すげえ嬉しいよ。お前ら見どころあるなって、聴いてくれるなら、嬉しいよ」

「水で割ったみたいにさ、ジャブジャブ人がいればいいって思ってるわけじゃない。消費者じゃねえから。イアン・マッケイさんも言ってたけど、コンシューマーじゃねえのよ。コンシューマーいらねえ。消費者だから。俺、別に消費されたいわけじゃないからね」

「だから、9月に新しいアルバム出るんですけど、(観客の大歓声によって他の話にそれたので中略)本当はさ、極端な話すると、聴かないでほしい。あれ、俺の大事な大事なところだから。俺の大事な部分。だからね、もうみんな聴かないで。聴くとしても、耳塞いで聴いて。お恥ずかしいところを、あえて腹かっさばいてお見せしているようなものなんで。批判、異論、全部言っていいけど、俺は一切聞かない。知らん! 以上!」

「そんな告知あるかオイ」と自らツッコミを入れる吉野に、そんなこと言われたら、余計に聴きたくなるじゃないか! と、観客からは期待に満ちた拍手が向けられた。村岡も「このバンドに入れていただいて、一緒に新譜を作るというのは、私にとって非常に大きな山でした。なんとか越えることができて、よかったです。これから先もいろんな山があると思いますけど、超えていきたいのでどうか見守っていてください」と、アンコール前のMCで語った。

 ラフミックス段階の音源を聴かせてもらったが、『SONGentoJIYU』は吉野、田森篤哉(Dr)というゆるぎない二人に、村岡という新たな才能が加わることによって生まれた、イースタンユース史上最も鮮烈なインパクトを与える会心作である。また、この日のライヴと同じように、現体制初にして、彼らの2年間の活動の成果が封じ込められた、集大成的な作品にも感じられる。

 ‘15年9月の村岡加入以降のイースタンユースの歩みを見守ってきた人たち、そう、イースタンユースを「消費」することなく、かけがえのないものとして彼らの音楽と向き合ってきた人たちならば、吉野の言葉の意味するところが、作品を聴けば腑に落ちるはず。吉野は「みんな聴かないで」と言っているが、私はどうかたくさんの人の手元に『SONGentoJIYU』が届き、そして、ひとりでも多くの人がライヴ会場へ足を運んでくれることを願っている。全国ツアーのチケットは、7月23日(日)まで先行申し込みを受け付けている

–>フォトレポート(切腹ピストルズ)

–>テキストレポート「響きと迫力」(eastern youth、切腹ピストルズ)


— set list — (eastern youth)

砂塵の彼方へ / 夏の日の午後 / 故郷 / 夜の追憶 / ギラリズム夜明け前 / 青すぎる空 / 男子畢生危機一髪 / グッドバイ / 夜がまた来る / 荒野に針路を取れ / 沸点36℃ / 街の底

— encore —
ズッコケ問答

— encore 2 —
裸足で行かざるを得ない

 


極東最前線/巡業2017~おれたちのSONGentoJIYU~

 
10月21日(土) 千葉 LOOK
10月28日(土) 札幌 cube garden
10月29日(日) 弘前 Mag-Net『 弘前Mag-Net20周年記念』
11月 4日(土) 京都・磔磔
11月11日(土) 仙台 CLUB JUNK BOX
11月12日(日) 新潟 CLUB RIVERST
11月25日(土) 岡山 ペパーランド
11月26日(日) 福岡 DRUM Be-1
12月 2日(土) 名古屋 APOLLO BASE
12月 3日(日) 大阪 umeda TRAD
12月 9日(土) 渋谷 TSUTAYA O-EAST

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Keiko Hirakawa
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