サポーターが作る祭り、ピース・ミュージック・フェスタへ行こう

プレヴュー : DIYで奇跡が生まれる
コラム – サポーターが作る祭り、ピース・ミュージック・フェスタへ行こう @ ピース・ミュージック・フェスタ!辺野古 2010.10.30 – 31

Peace Music Festa!
「『いまこそやらんとアカン』ってゆうてもなぁ、どこに金があんねん?」

 と、まるで笑い話のように語る声が受話器の向こうから聞こえる。いつ頃だったか記憶が定かではないんだが、今年10月に再び辺野古の浜に戻って開催されるピース・ミュージック・フェスタの企画が持ち上がった時、沖縄に移住したソウル・フラワー・モノノケ・サミット(ソウル・フラワー・ユニオン)の伊丹英子女史からそんな電話がかかってきた。

 おそらく、昨年9月に普天間基地を囲む(あるいは、中心を占拠された)宜野湾市で開催されたピース・ミュージック・フェスタの舞台裏を知っているからだろう。こちら側も腹を抱えて笑いながら、頷くしかないのだ。なにせ、あのときに出した赤字は数百万円。あの後、沖縄を離れる前に彼女が口にしていた言葉を思い出したのも、笑ってしまった理由だ。

「あんまり額が大き過ぎて、笑うしかないで」

 と、実を言うと、あのとき、実行委員会を救済するチャリティが必要なほどに抱えていたのが莫大な赤字。結局、文字通りそうしたライヴから、Tシャツの販売などで「なんとか切り抜けた」らしいんだが、やっと赤字を返済したとたんに出てきたのが「また開催しよう」という声だった。とはいっても、言うまでもないだろう、そんな資金が転がっているわけがないのだ。

 が、確かに、やらなければいけないという必要性は十二分に理解できる。衆議院選挙で普天間基地の移設を「最低でも県外」と公に発言していた鳩山由紀夫を核にした民主党が政権を獲得し、それを明言していた沖縄選出の民主党の議員が全員当選。さらに加えて、辺野古を抱える地元、名護市の市長選挙では、基地建設推進派の現職市長を落として、『移設受け入れ拒否』を明確に打ち出した稲嶺氏が市長として選ばれているのだ。ところが、それにもかかわらず、地元の人たちのみならず国民を裏切り、公に宣言した言葉を反故にして、辺野古への『移設』とは名ばかりの新しい米軍基地建設を押しつけてきたのが民主党政権。しかも、日米共同宣言としてそれを形にしたことが彼らの怒りに火を付けたと言ってもいいだろう。あの頃、ニュースの映像で目にした『怒』という文字がそのまま彼らの気持ちを示している。もちろん、それは、本土の人たちにとっても同じだった。

 さらに、民意を無視するだけにとどまらず、『飴』を使って「民意を反映して」破れた側に接近していると伝えられているのが政府。辺野古周辺の土地を買っていると「噂」される政治家達を中心に、その動きが加速されているというのだ。それだけにとどまらず、今度は辺野古の浜と米軍基地、キャンプ・シュワブを分離するカミソリの刃のついた鉄条網を巨大な壁に作り替えようとする動きまでが出ているという話までが飛び込んできた。こんな状況に黙っていられるわけがない。

「フェスティヴァルをやるだけで、最低でも200万の金が必要になるんやで、どないせぇっちゅうねん」

 企業でもないのに、そんな金がぽんと出てくるわけがない。ところが、それが逆転して「それだったら、200万円集めたらええんやろ」という発想が生まれたのが嬉しいのだ。ピース・ミュージック・フェスタを支持する人で1万円を出す人が世界中に200人いれば、それで動き出せる。なにせ、このフェスティヴァルはコマーシャルなビジネスではなく、アピールの場。日本だけでもそれぐらいの支持者がいてもおかしくないし、そうでなければ正当性もないだろう。が、寄付金というのはなかなか出しづらいし、面倒だ。だったら、キャンペーンTシャツを作って、その利益で資金を作り出せばいいのではないかという発想が生まれたのだ。沖縄まで飛んでいきたいけど、行けない人もいるだろう。運動を支持していても、どう「表現」したらいいかわからない人もいるだろう。そんな人たちが自らの意志を表明するものを着ることができて、このフェスティヴァルを助けて実現することができるのだ。

 そうやって生まれたのがTシャツでフェスティヴァルをサポートするプロジェクトだった。それと同時にピース・ミュージック・フェスタ!辺野古2010開催が発表され、しばらく後に日程が出てくることになる。おそらく、この作戦がある程度の力を発揮したんだろうと想像する。が、当然、それで充分なわけではない。しかも、目的は金儲けではないのだ。だからこそ、いろいろなプロジェクトは彼らのみならずさまざまな形で生まれているらしい。

 その第一弾が8月25日の名古屋得三を皮切りに始まる「もののけ盆ダンスツアー/〜辺野古の海から世界が見える」。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットに沖縄からは名曲、『民のドミノ』を生み出したデューティ・フリー・ショップの知花竜海、上間綾乃が加わってのツアーだ。26日は京都磔磔、29日は吉祥寺スターパインズ・カフェと流れていくのだが、時間のある方、10月に沖縄まで飛べない方は是非とも足を伸ばしてくれればと思う。

 ツアー詳細は以下の通り
* 8月25日(水)
* <名古屋>TOKUZO
■出演:ソウル・フラワー・モノノケ・サミット / 知花竜海(from 琉球)/ 上間綾乃(from 琉球)
■開場18:00 開演19:00
■料金;前売4,000円/当日4,500円 (税込・ドリンク代別途)

* 8月26日(木)
* <京都>磔磔
■出演:ソウル・フラワー・モノノケ・サミット / 知花竜海(from 琉球)/ 上間綾乃(from 琉球)
■開場18:00 開演19:00
■料金;前売 4,000円/当日 4,500円(税込・ドリンク代別途)

* 8月29日(日)
* <東京>吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
■出演:ソウル・フラワー・モノノケ・サミット / 知花竜海(from 琉球)/ 上間綾乃(from 琉球)
■開場18:00 開演19:00
■料金;前売 4,000円/当日 4,500円(税込・ドリンク代別途) 

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