定例 : これを見逃すな! – 沖縄へ行こう、 ピース・ミュージック・フェスタ! 2009.08.22

普天間基地のすぐそば、宜野湾で声を上げるのです
コラム – 定例 : これを見逃すな! – 沖縄へ行こう、 ピース・ミュージック・フェスタ!2009.08.22

 いい加減、冷静に考えてみればどうだろう。国を守るとはどういうこと? 総選挙が近づいて、やたらと国民の不安を煽って「北朝鮮が攻めてくる」と国防宣伝しているのが現在の与党なんだが、攻めてくるかもしれないとしたら、その理由はなぜ? なにせ日本にゃ資源なんぞありません。国土の85%は山で15%に一億人以上が住んでいるわけです。食糧の自給率も40%程度。100%にして欲しいけど、今のままじゃ食料庫にもなりません。占領したって、攻めたって、なんの得にもならないのです。
 
 じゃ、なぜ? というので、もう少し考えてみれば、答えは簡単。怖いんですよ。なにせ、独立した日本という国に、常時5万人の米兵が駐留して、当然のように、イラクやアフガニスタンに部隊を送り込んでいるのです。しかも、アメリカは北朝鮮をテロ国家と呼んでいる。次は「北朝鮮かもしれない」と不安になっておびえるのは当然と思いません? しかも、日本全国に米軍基地があって、自衛隊と呼ばれる軍隊もある。憲法があるから、北朝鮮に攻められないはずだけど、なんだかんだ言い訳して自衛隊を海外に飛ばしているのが政府。しかも、その軍事予算は世界第7位で、北朝鮮の7倍以上なんですね。そのなかには悪名高きクラスター爆弾もあるのです。やっとのことでクラスター爆弾禁止条約に日本が批准したというので約280億円の税金を使って購入したこれの廃棄処理に220億円の税金を費やすとか。ということは、国民ひとり500円近い金をどぶに捨てることになります。よくもまぁ、こんなアホなことをしてくれるものです。
 
 さて、「日本を守ってくれる」とされる日米完全保障条約のおかげで、独立している日本にアメリカという外国の軍隊がいっぱいあるというのだが、なぜか彼らは他の国に飛んでいるのは前述の通り。これが日本を守ること? しかも、条約に義務づけられた経費負担に加えて、全く義務のない「思いやり」予算で約2900億円を払うんだとか。そこにはアメリカ領土での基地建設費も入っているといいます。ばかばかしいったら、ありゃしない。

 日本に駐留する米軍基地の75%が集中しているのが沖縄。ということは、当然、沖縄が「仮想敵国」のターゲットになります。それでも仕事がないから、アメリカさんに食わせてもらえるから、仕方ないんですか? でも、なんでどぶに捨てるような金を沖縄に使わないの? 沖縄振興特別交付金といったって、「使わない」ことを願っているという武器に費やされる国防予算に比較すれば、雀の涙じゃないんですか?
 
 それ以前に、なんでアメリカ本土でも存在し得ないほど危険な基地が街の真ん中にあって平気なの? だからこそ、5年前に事故が起きたんじゃないですか? 沖縄国際大学に軍用ヘリコプターが墜落して、九死に一生を得た人がいるんですよ。しかも、あの事故の時、一帯が全て米軍に封鎖されて、日本の警察さえ中に入れなかったって… 沖縄は植民地か? そのときのことを歌ったのがデューティ・フリーショップとカクマクシャカによる民のドミノ。今も自由にダウンロードできるこれを聴いてみればいいと思いますよ。彼らの怒りがどれほどのものだったか。そんな話は無限にあるのです。アメリカでは許されない軍事訓練が沖縄では許されて、「流れ弾に注意」なんて道路標識がみつかるのが高速道路。アメリカさんが住んでいるのは地元の人には手がでないほどの豪華な家で、米軍の車と事故をしたら、泣き寝入り? こんな状態に置かれて、さらに米軍基地を作るってあり得ないと思いませんか? 
 
 そのいいわけは危険きわまりない普天間基地の代替えなんだとか。そうだったら、即座になくせばいい。日本を守るためではなく、外国を攻撃するためにあるのが米軍基地。しかも、莫大な税金を押しつけられているものなんぞ、いらないじゃないですか。しかも、代替えの対象になった辺野古の沖に巨大な軍事基地を建設する予定は戦後すぐに生まれたもの。そんな文脈から察するに、これが元々作られていたシナリオにそった「計画」じゃないんですか? 絶滅危惧種、ジュゴンが生息し、貴重な珊瑚も生きる海を破壊する意味はどこにあるの? また、海の幸を共有しながら細々と生活してきた人たちの生きる糧を奪うことをどうやって正当性するんでしょう。これで多少の金が地元に落とされるから、それでいいの? その代償として、彼らはずっと爆音に悩まされ、苦痛に耐え続けなければいけないんですか? 
 
 ここで、再び考えたいのです。国防ってなに? それが民の犠牲の上に成り立つなら、そんなもの必要なの? 本末転倒していませんか? 国益が民の犠牲の上に生まれる利益なら、そんなものなくていい。なによりも、民の幸せと人間として生きることができる状況を作ることが最優先されるべきであり、民が犠牲にならなければいけない国なんぞ、なくてもいいのです。
 
 そんな不条理をあからさまに押しつけられている沖縄の音楽人が声を上げ始めて生まれたのがピース・ミュージック・フェスタ!。 2006年に地元のレゲエ好きが辺野古の浜辺で開催したのが第一回でした。その実行委員会に沖縄に住み始めたソウル・フラワー・ユニオンの伊丹英子やデューティー・フリー・ショップの知花竜海らが参加。より広範なミュージシャンを集めた第二回目が2007年に開催されています。ソウル・フラワー・ユニオンのみならず、数十人のメンバーを抱える渋さ知らズまでもが自費で、辺野古の浜辺に駆けつけて演奏したこのときの感動は忘れることができません。また、翌2008年は本土の人々にその危機的な状況を歌えるために東京で開催。そのときのレポートはこちらでチェックできます。そのピース・ミュージック・フェスタが今年は、再び沖縄、しかも、普天間基地のすぐそばにある宜野湾海浜公園屋外劇場で開催されることになっています。
 
 4000人を集めなければ、経費も出ないというこのフェスティヴァルは、もちろん、ビジネスではありません。企画運得しているのは「この状況をなんとかしなければいけない」と考える実行委員会の面々。そして、数多くのボランティアがここに加わり、サポートしていくことになります。平和を訴えるものだからこそ、数多くのスポンサーがあって当然。でも、「政治的」だからなのか、スポンサーはみつかっていないようです。「普通に生きるのを求めること」が政治的なら、政治的じゃないものなんてないと思いませんか?
 
 それでも嬉しいのは、こういった沖縄が置かれている状況を知らせて、ぜひ参加したいといってくれたのがアメリカのバンド、オゾマトリだったことかもしれません。このフェスティヴァルが米軍基地の問題に絡んでいること、沖縄ではアメリカ人に対して風当たりが良くないことも全て知らせた上で、「だからこそ、演奏したい」と参加を表明したばかりか、「地元の三線奏者と共演したい」とリクエストもしています。「アメリカでも反戦平和を訴えるバンドがいることを知らせたい」という彼らがどんな演奏をしてくれるか、今から楽しみでなりません。
 
 また、辺野古と同じく、ヘリパット(ヘリコプターの発着所)建設によって、豊かな自然が破壊される東村高江にまで出かけて演奏をしたUA(ウーア)や、昔からそういった場で歌ってきた加藤登紀子から、アイリッシュ・トラッド界の巨匠、ドーナル・ラニーに、言うまでもなく、ソウル・フラワー・ユニオンなど、数々のミュージシャンが9月21日の沖縄を目指しています。もちろん、ユニークな音楽を演奏する地元のミュージシャンも含めて全14アクトが出演。平和を求める声を世界に届けようとしています。そのフェスティヴァルにできるだけ多くの人々に加わってもらいたいと思うのです。
 
 また、資金もなく全て実行委員会、ボランティアのスタッフで作っているのがこのフェスティヴァル。いろいろな形でサポートしていただければと思います。8月23日の京都磔磔から始まるのがソウル・フラワー・モノノケ・サミットを核に行われるプレ・イヴェント。そこに遊びに行って彼らをサポートするのもいいだろうし、このサイトでTシャツを買うことでもカンパをすることもできます。公式サイトからフライヤーをダウンロードして、沖縄に住む友人に送るのも手だと思いますし、ロゴマークを自分のブログやウェッブ・サイトに貼り付けることでも協力することができます。そして、できれば、沖縄に行ってください。そして、自分の目にその現実を焼き付けて欲しいと思うのです。
 
『Peace Music Festa!’09
from 宜野湾~わったー地球(しま)はわったーが守る~』
2009年 9月 21日(月曜・祝日)開場 11:30/開演 12:00/終演 21:00
※ 雨天決行・荒天中止 会場 : 沖縄県 宜野湾海浜公園屋外劇場
前売り¥3500/当日¥4000/中学生以下無料

プレ・イヴェント
8月23日(日)@ 京都 磔磔
出演:ソウル・フラワー・モノノケ・サミット / 新良幸人 with サンデー
8月28日(金)@ 名古屋 得三
出演:ソウル・フラワー・モノノケ・サミット / 新良幸人 with サンデー
8月30日(日)@ 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
出演:ソウル・フラワー・モノノケ・サミット / 新良幸人 with サンデー>
8月28日(金)@ 代官山 晴れたら空に豆まいて
出演:七尾旅人 / カクマクシャカ / 知花竜海(DUTY FREE SHOPP.)with石原タケシ/
VJ:快的【KAITEKI】
8月29日(土)@ 代官山 LIVE HOUSE LOOP
出演:新良幸人 / 山口洋(HEATWAVE) / リクオ / ショピン / 當山貴史(Shaolong To The Sky) / ノーズウォーターズ / KEN子(すべりだい) / DJ:TUK TUK CAFE
8月31日(月)@ 新宿 Naked Loft
トーク出演:田中優 / 知花竜海 / KEN子 / 他
詳しくは公式サイトでご確認を。

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Text:
Koichi "hanasan" Hanafusa
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