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@ Sapporo KING XHMU (21st Feb '04)

嗜好を変えてしまう音楽
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COCOBAT  あらかじめ断っておくが、僕が最も苦手とするジャンルは「メタル」と「ハードコア」である。生理的にダメ、とまでは行かないが、まず好んで聞く事はない。なのに僕はその両方のエッセンスを持ち合わせたCOCOBATのレポートを、これから書こうとしている。「そんなんでいいのか」「好きじゃないなら書くな」とファンの方々にお叱りを受けそうだ。だが僕は自信を持ってそれに答えよう。COCOBATが好きだ。少なくともライヴが終わった後には、そう言えるようになっていた。

 始まって数秒でやられた、とまでは行かなかったが、一曲目が終わる頃には僕の体は揺れまくっていた。曲を知ってるとか知らないとかそういう問題じゃなく、体がムズムズして止まらない。いい音楽は絶対と言っていいほど、こういう力を持っている。彼らの音楽が単にヘヴィ&ラウドなだけでなく、類稀なグルーヴィーさを持ち合わせている事も原因の一つだろう。
 やはり、目が行ってしまうのはTAKE-SHITだろう。凄すぎる。音楽に対してまだまだ不勉強極まりない僕でも、彼の演奏が凄いというのは分かる。後日友人にその凄さを説明しようとしたが、上手く説明できなくて悔しい思いをした。完全に言語を超えてしまっている。CDを聞かせてもイマイチ反応が薄かったので、しょうがないと思い「次のライヴがあったら俺が金出して連れて行くから、絶対来い!!」とまで言ってしまった。我ながら迷惑な男である。果たして彼等はまた北海道に来てくれるだろうか。何が何でも来て欲しい。

 閑話休題。どうしてもTAKE-SHITにばかり目が行ってしまいがちだが、彼と共にリズム隊を構成するRYOのドラミングも充分素晴らしい。SEIKIのギタープレイだって及第点どころか遥かにその上を行っている。とにかく、三人で音を構成する、という意識が尋常じゃないように感じた。こんなにレベルの高いアンサンブルには、そうそうお目にかかれるもんじゃない。
COCOBAT
 HIDEKIの声もヘヴィではあるのだが、そこまで攻撃的に感じないため、極めて聞きやすい。ただ、この日はヴォーカルのヴォリュームだけがちょっと小さかった気もする。それだけが、この日唯一残念だった点。あとは素晴らしいの一言である。

 ちなみにこの日はTOYOTA BIG AIRのフェアウェル・パーティだったので、来場するライダー目当てでライヴには全く興味のなさそうな人々も大勢いたのだが、彼らのライヴが始まるや否や、ステージに釘付けになる人が続出していた。(明らかに関係者と思しき外人さん含む)

MCが全く無いのも好印象だった。実直というか何と言うか、誇り高い。それでいて最後には「ありがとうございました」と、全員が深々と頭を垂れる。まるでデビュー前の箱付きバンドのように謙虚だった。
COCOBAT  聞いていくうち、これはメタルでもハードコアでもミクスチャーでも、そのどれでもない、と感じた。その枠をはみ出してしまっている。それでもスラッシュメタルと言うレッテルが付いてまわるのなら、彼等はこのシーンをメジャーにできる力を持っていると思う。ベテランだからとか、そういう事ではない。

 とにかく、ヘヴィロックやラウドミュージックが好きな人以外にも、むしろ嫌いな人に聞いて欲しい。全員が、とは行かないだろうけど、この手の音を「良い」と思えるようになる人がたくさんいると思う。

しかし、CDを買い帰って来て聞いてみて考えを改めた。これはこれで良いのだが、CDを聞いただけでは、恐らく僕の言いたい事は伝わりそうもない。やっぱり生で見ないとダメだ!どうやらCOCOBATには、必ずまた北海道に来てもらわなければいけないようである。


report by shuma
photo by q_ta


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* 当初upしたファイル中で、ギタリストの名前に誤りがあったため、訂正させていただきました。関係者各位、および読者の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くお詫びするとともに、ここに訂正させていただきます。

magライター shuma

MOLMOTT / COCOBAT

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COCOBAT

"HAMMERSLAVE-HISTORY 10×20-"



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