Simple Plan @ Ebisu Liquidoroom (25th Nov '04)
シンプル・プラン全力投球。
2002年、2003年に続いて今回で3度目のシンプル・プランのライヴ。東京で一日だけのスペシャル・ライヴということもあって、チケットは完売。彼らが確実に日本でファンを増やしていっていることは、この日超満員のリキッドルームを見れば一目瞭然だった。それの人気は日本に限られたことではなく、最新作『Still No Getting Any…』が全米アルバム・チャートで3位(母国カナダのチャートでも2位)とアメリカでもブレイク。着実に人気と成功を手中に収めていっている彼らの顔は、自信に溢れ、ずいぶんと大人っぽくなっていた。
19時少し過ぎに暗転、大歓声に迎えられて登場したのは、オープニングのHighway 61。「33回転」とサビで繰り返される曲やラストの「さよならの名場面」と言っていた曲など、パンク・ロックな曲でメロディや詩的に綴られた歌詞が印象的なバンドだった。棒立ち状態の観客とは対照的なハイ・テンションのライヴは20分ほどで終了。それまで大人しかった場内は、グリーン・デイのニュー・アルバム『American Idiot』が流れると、「Don’t want to be an American Idiot!」の大合唱で盛り上がっていた。女の子率が圧倒的に多い。手首に光る輪っかやペンライトのような物を持った人も目立った。それはまるでボーイズ・グループのコンサート会場のような光景だった。
20時近くにお待ちかねのシンプル・プラン登場。前回の来日時より少し痩せたピエール、一人黒のシャツで凛々しくきめ、髪もかなり伸びて雰囲気が変わっていたデビッド、スキンヘッドのジェフ、一層ハンサムになったセバスチャン、そしてドラムのチャック、メンバーがステージに姿を現すと、リキッドルームには割れんばかりの黄色い歓声が広がった。とにかく、黄色い歓声が凄まじい。鼓膜を守る為に思わず耳を塞いでしまったほどだ。「トーキョー!」と叫び、まずはニュー・アルバムからの"Shut Up!"、続いてお馴染みの"The Worst Day Ever"と、相変わらずのエネルギッシュさ、元気はつらつなナンバーで盛大な盛り上がり。文字通り飛ばせる曲"Jump"、マイクを向ければ大合唱の"Addicted"、かなりロック色の濃いヘヴィな"Me Against The World"、「I wanna go home」と歌いながらも「でも帰りたくないよ、日本にいたいよ」と言っていた"God Must Hate Me"。新旧のアルバムを交互にライヴは進んでいった。
曲間のMCでの覚えたて日本語披露も相変わらずで、下ネタジャパニーズで会場を沸かせていた。特筆すべきはピエールの日本語のイントネーション。「アリガトウゴザイマシタ」のそれは正に日本人並みに上達していた。日本をとても愛してくれている思いは、そういった日本語での挨拶やMCで十分に伝わってくる。ライヴを盛り上げる一環としてのMCは、来てくれるファンをより楽しませるくれるサービスなのだ。ホームページでメンバーが語っているように、ファンあってのシンプル・プランという謙虚な気持ちが、こういう場面で垣間見れたりするのだ。
少しテイストの異なる前作『No Pads, No Helmets... Just Balls』と新作を交互にやってもまったく違和感はなかった。"One"は、拳をリズムに合わせて振り上げ合唱するアンセムになり、"Promise"もポップなメロディで弾ける爽快感バツグンなナンバーでハッピーにさせてくれる。"Thank You"も青空の下、走り出したくなる気持ちのいい疾走感で、観客のボルテージをグングン上げていく。「"Thank You"を今度は"ありがとう"ってタイトルにして入れよう」なんて粋な計らいも日本のファンには嬉しい。セブがアコギに持ち替えて披露したのは、新作からのファースト・シングル、シンプル・プランの真骨頂を発揮した、優しく柔らかなメロディが印象的な"Welcome To My Life"。"I’m Just A Kid"で、観客を左と右に分けて「I’m Just a Kid」のパートを交互に歌わせる。みんな参加型のお約束ナンバーで本編を締めくくった。
ステージ前の4人はぶつかり合いながらも、所狭しと走り回り飛び跳ねていた。若いですね。毎回関心するのは、彼らの安定したプレイの上手さ。特にピエールは、あの大きな体で誰よりも多く飛び駆け回りながらも、息を切らすことなく安定したまま歌い続ける。その迫力とステージ上の他のメンバーの弾けぶりは見ている方を扇動して、よりパワフルに盛り上げていた。いつも彼らは全力投球なのだ。時おり前の4人が並んで同じような動きをするのは偶然なのか揃えているのか、そんな気持ち良く息のあったところも彼らのパフォーマンスの見せ場なのだ。
アンコールで再びステージに戻ってくると、突然、" Staying Alive"を演奏し始め、ピエールにディスコ・ダンスを踊らせた。少し腰が引けながらも踊るピエール。どう見てもディスコ・ダンスじゃない。「恥ずかしいから電気消して」と言ったら本当に照明が消えてしまった。メンバーの誰が叫ぶ、「怖いから明かりをつけて!」。暗い=DARKNESS。照明が戻り始まったのはダークネスのあの曲" I Believe In A Thing Called Love"。なんで?まさかちょこっとやるだけだろうと思っていたら、ほとんど完奏。これは貴重。あの高音部分はジャスティンと同じように出ているし、動きも同じでクネクネで、爆笑。シンプル・プラン、新しいネタ入手ですね。この人たちは本当に人を楽しませることに長けてる。観客も多いに盛り上がっていた。そんな余興を挟んで、忘れちゃいけない"I’d Do Anything"。みんなで歌って飛べて弾けるこの曲は、彼らのライヴでは絶対欠かすことのできない一曲。「携帯出して」とピエールが言って観客に携帯のライトを灯させて始まった"Perfect"。暗い場内に携帯の明かりがキラキラ静かに揺れていた。
この2年で彼らの顔つきはずいぶんと変わったと思う。凛々しくなったし、自信に満ち溢れているように見えた。楽しんだ満喫感といい曲で温まった気持ちを毎回お土産に持たせてくれるシンプル・プランのライヴ。正直、あまりに黄色い歓声が多くて戸惑ってしまったけれど、また彼らが日本に来たら必ずライヴに行く気持ちは変わらない。
- set list -
01.SHUT UP/02.WORST DAY EVER/03.JUMP/04.GROW UP/05.ADDICTED/ 06.ME AGAINST THE WORLD07.GOD MUST HATE ME/ 08.HAPPY TOGETHER/09.ONE/10.YOU DON’T MEAN ANYTHING/ 11.WELCOME TO MY LIFE/12.WON’T BE THERE/13.PROMISE/ 14.MEET YOU THERE/15.THANK YOU/16.I.’M JUST A KID
- encore -
I’LL DO ANYTHING/PERFECT
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report by ali and photo by yusuke
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