button ACROSS THE POP-新宿 LOFT 6th Anniversary Special!!
@ Shinjuku LOFT (3rd May '05)

feat:
赤犬, ロマンポルシェ。, 秘密博士とエンペラ−ズ , JAZZ COKE
水中、それは苦しい , 猫ひろし,THE ROOKIE OUTSIDER

「濃い!!!!!!!!!!」


赤犬
 とにかくこのラインナップをみていただければ一目瞭然。もう「濃い!」の一言、それしか出てこない。赤犬とロマンポルシェ。…この東西エログロ対決を想像する度、脳裏をかすめる悪夢のような大惨事。両バンドのLIVEってだけでも十二分に腹いっぱいなハズなのに、追い討ちをかけるかのごとく、猫ひろし、秘密博士と、特殊歌手、特殊芸人が名を連ねているのだから、こりゃ見る方もたまったもんじゃあない。訳が分からなくなるような昂揚感を抑えつつ、ゴールデンウィークでごったがえす歌舞伎町の人ごみをかきわけ、魑魅魍魎蠢く新宿ロフトへ足早で駆け込む。予想はしていたが満員の観客が会場を埋め尽くしているのを目の当たりにし、世の中の「物好き」人口率の高さに改めて驚く。

THE ROOKIE OUTSIDER  バー・スペース側のサブ・フロアーで丁度演奏していたのは、THE ROOKIE OUTSIDERという名のバンド。名前を聞くのも全く初めてなのだが、メンバー全員白塗り&黒スーツというスタイル、あっけにとられるほど過剰な気迫が漂う、上半身裸のヴォーカリストのマイク・パフォーマンスは、その場に居る誰しもを惹きつけてやまないほどの魔力を放っている。その一見フザケた格好とは裏腹に、演奏も歌も極太で男臭い。根底にあるのはロックなんだろうけど、ヒップホップやファンクなど様々な要素が入り乱れたサウンドは、突き抜けてポップだ。最初から最後まで高いテンションを保ちながら演奏を終えた彼らの名を、その場にいた人に慌てて訊ねしかと胸に刻みつけた次第。(The latest album : 新宿サンクチュアリ)

秘密博士とエンペラ−ズ  続いてメイン・フロアーでは、秘密博士とエンペラーズの歌謡ショーが厳かに始まりの時を迎える。博士のDJは何回か目撃したことはあるものの、「秘密博士とエンペラーズ」名義でのライブを体験するのは初めてである。博士自身は自身でDJをやる際にもいい塩梅で歌っていたりするので、その片鱗を味わったことはあるにはあるのだが…。ステージ上に、白いジャケットと開襟シャツに身を包んだ博士の姿がスポットライトで浮かびあがる。前日、代官山のクラブでDJイベントがあり、そこで普段飲まないお酒を飲んだらしく「もう結構酔っ払ちゃってんのよ」などと言いつつ"シンボルロック"を歌い上げる。か、格好いい…。本当に「痺れる」とはこういうことを言うのだろう。博士の歌声に合わせ、全身がじんじんと火照ってくるのが分かる。歌に宿った強力なグルーヴに全身が呑み尽くされ、身動きが取れなくなりそうな錯覚に襲われる。特異な風貌にとらわれ忘れがちだが、ステージ上の博士の立ち姿は本気で格好いいのだ!煙草に火をつけ、小指を立て絶唱する博士は、軽く眩暈がするほど妖艶だ。 博士にしか歌えない歌、エンペラーズにしかできない演奏。(The latest album : ポマードとグラサン)

秘密博士とエンペラ−ズ  「独創的」「唯一無二」などという表現などでは陳腐すぎて太刀打ちできないほど、激しく屹立した1個の男宇宙を築き上げている。世間の薄っぺらな「昭和歌謡ブーム」とは一線を画す、根っから骨身に染み付いたド昭和感。ロフトが一気に場末のキャバレーと化してしまったかのような数十分間のショーは、キラー・チューン"昇り竜"で幕を閉じた。

 この辺りから、ほんの微量の酒とロフト内に渦巻く濃厚なヴァイブスで軽く酔ってしまったようで、フラフラとロフト内を徘徊。集中力を欠いた自分にとってはお笑いコンビ2組(フレンドランド、ト−タルテンボス)のネタは、正直ちょっと厳しかった…。

水中、それは苦しい  サブ・ステージで、水中、それは苦しいの演奏が始まった。バンド名は本当によく聞くが、実際にLIVEを見るのは初めてである。ギターを激しくかきならし、ヴォーカルのジョニー大蔵大臣が歌い上げる。「もげもげ先輩」「お年寄り仲間はずれ」「ガッツいちもつ」「ブラジル世紀未来ちゃん」「どかーん」意味不明かつ下品極まりない単語が脳内をまっすぐに射抜く。ジョニーが一語一語をブッ放すたびに客席から沸く拍手と爆笑。どこかで聴いたことがあるようなフレーズをセンス抜群のユーモアでつなぎ合わせ、絶対に聴いたことがないような楽曲を作り上げていく。エモーショナルかつ心底バカ。でもバカもここまで極めると格好良さに転化する、という胸のすくような光景を目の当たりにし、心底から感動が沸き起こる。いや、本当にこんなに格好いいバンドだとは予想だにしていなかったので、彼らのLIVEを1度も見た事がないという事実を悔いるばかりだった。絶対にもう1度見よう、そう心に固く誓う。

ロマンポルシェ。  2年ぶりぐらいに見るロマン・ポルシェ。ロマン優光氏のほうは、「プンクボイ」名義のLIVEなどでその姿を見ることはあったが、2人揃って見るのは久々である。見た感じ、2年前と変わったところは別段何もなかった訳ではあるが、白短ラン&ボンタン姿が眩しい掟ポルシェ氏と、タバコ吸ったり、ビール飲んだりして肝心の機材に余り手が進んでないロマン優光氏の、その御姿を拝めただけでも価値があるというもの。説教タイムでは白菜を切り刻んだり、製紙会社に対しての不満をブチかましたりと、文字にすると面白さが皆目伝わらないうえ、現時点でかなりのうろ覚えなのが歯痒くて仕方がないのだが、相変わらずの濃厚男気ワードで観客を間髪いれずメッタ斬りにする。生半可なお笑い芸人では太刀打ちできないであろうセンス抜群の語彙、それに裏打ちされた夥しき知識量、経験値、ズバ抜けた審美眼。掟氏の説教の圧倒的な言葉の力を前にしては、もうただひれ伏すしか術はない。今となっては「やばーいもーほんとーすげーおもしろーい」と、平仮名でしか文字化できないほどに、脳が白痴化した感想しか浮かばない。始終ただゲラゲラと爆笑していた自分が思い起こされるのみである。 闘魂注入タイムで優光氏がTシャツを破り、その豊満な裸体を晒したはいいが女子に「汚〜い」となじられていたのが、個人的に一番のピークタイムであった。(The latest album : おうちが火事だよ!ロマンポルシェ。 )

猫ひろし  恐らくこの日一番の注目を集めていたたのが、猫ひろしのステージであろう。確かにTVでもそんなに見れない猫ひろしのネタを生で直接見れる機会なんて滅多にあるもんじゃない。その激レアな「生猫芸」を瞼に焼き付けるべく、最前列に陣取り芸が始まるその時を待つ。と、いきなり一目散にステージに踊り出た猫ひろし!沸き上がる黄色い歓声!「猫ひろしのギャグ100連発!」との後に絶叫されるブッ壊れたフレーズは、まったくもって意味が分からないが、やみくもに面白い。というかどこが面白いのかと尋ねられても即答できかねる位、ネタのポイントは不明。だけど猫が一生懸命に「らっせーら、らっせーら」とその小さな身体をバネのように動かし、「おかーさーん」「ポーツマス、ポーツマス!」などと雄叫ぶ姿を見るだけで爆笑してしまうのは何故だろう?カテゴライズ不可能、アヴァンギャルドも度を超した強烈な芸に、見事惹き込まれてしまった。「クララが立った〜!ハイジも立った〜!」とか本当にその場にいないと、実際の面白さの1万分の1も伝わらないと思うが…。

赤犬  トリはもちろん赤犬!2004年のフジロックに出演して以来、世間で異様なほどの盛り上がりを見せている赤犬である。過去に1度だけ見たことがある赤犬のLIVE(対バン:渋さ知らズ!)の印象はそれはもう、脳ミソが噴出しそうになるぐらい強烈なもので、是が非でももう1度見たいと繰り返し思っていたところだった。とはいえ、まさか赤犬が本気で こんなに人気があるとは思ってなかった。詰め掛けた観客の8割方はただの物見遊山だとたかをくくっていたのであるが…。

 スク水やブルマー、寿司屋、レスリングなど、一様に支離滅裂なコスチュームに身を包んだフロント・メンバーがステージに登場しただけで、会場の温度は俄かに急上昇。黄色い声援がキャッキャと飛び交い、曲が始まれば下ネタだらけの歌詞を躊躇することなくシンガロング。極めつけはまさかの「オ○○」(自粛)コール!バンドがバンドなら、客も客である。両者の負けず劣らずのえげつなさぶりにあてられ一寸ひるんでしまったが、赤犬の放つ強力アホ・ヴァイヴスに身を任せるうち、いつの間にやら脳の皺の隙間にびっちり赤犬の特殊濃厚汁(エキス)が浸入。 抵抗する術もなく一挙に、赤犬ブラックホールに吸引されていく。極彩色ファンク・サウンドにのせ歌われる「UNCOが好きだぜ〜」などといった下品極まりない歌詞も、いつの間にか爽やかでポップな風味を帯びて聴こえてくるから不思議だ。思わず両手を掲げ「U」「N」「C」「0」と形作ってしまう始末。アイドル歌謡風"ズキズキ・ドキュン"では、メンバー全員心底愛おしく思えてきたりするなど、いつの間にやら脳が完全にレイプされてしまった模様。

 赤犬の世界は9割9分ぐらい下品なもので占められてはいるが、どんなにあほでえげつないことやってても、根底にあるのが真にパンクでアナーキーなアティチュードだったりするからこそ信頼できる。多くの人々が赤犬を支持する理由は、そこにあるのだと思った。アンコールでは下半身を剥き出しにしたアキラ氏が、突き出されたマイクに向かって…もうこれ以上は何も書くまい…。恐らく赤犬のLIVEを見た人は「極端に好き」「極端に嫌い」かどちらかに分類されるのではないだろうか。もちろん私は「極端に好き」サイドの人間なのだろう。万人にお薦めはできないが、やっぱりいろんな人に赤犬のライブを見てみてほしい。人生観変わります。

 もうライブ終了後は疲労困ぱい。こんなに濃厚なもの〜こんなに濃厚なものを見せられては、後々の生活にも支障が出るのは確実だ。出演バンドのライブは絶対にもう1度見たいし、リリース作品各種も揃えてしまう勢いがある。何よりメンタル面に深い影響を及ぼしそうなのが、ちょっと怖い。とにかくこんなもの凄い企画ライブを行ってしまった新宿ロフトにフル・リスペクト&6周年おめでとうございます!

赤犬
report by uko and photos by saya38

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---LIVE STAGE---
赤犬 (Akainu) / ロマンポルシェ。(Roman-Porsche.)
Guests : 秘密博士とエンペラ−ズ (Himitsu Hakase & Emperors) / ト−タルテンボス (*no photos)
Opening Act : JAZZ COKE
DJ : sarudog(from MU-STARS)(*no photos)

---BAR STAGE---
猫ひろし (Neko Hiroshi) /水中、それは苦しい (Suichu Sorewa Kurushii) / THE ROOKIE OUTSIDER / フレンドランド(*no photos)



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The official site

赤犬

http://www.akainu.com/

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365:A TRIBUTE TO THE STALIN(オムニバス)
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