buttonfocus ON VOICE feat.ジョウミチヲ(DUSK),
篠原信夫(the blondie plastic wagon),
浜田亜紀子(GO!GO!7188),TOMOVSKY
and オンガシューヘイ(understatements)
@ 下北沢 440 (25th May '05)

超個性派動物園

ジョウミチヲ
 DUSKのジョウミチヲとthe blondie plastic wagonの篠原信夫が主催する弾き語りのイヴェント、「focus ON VOICE」。本家をレポートする前に1月に北海道編をやってしまったのだが、毎回大成功という噂の東京編をやっとお届けすることができる。今日の出演者は前述のふたりの他にTOMOVSKY浜田亜紀子(GO!GO!7188)、オープニングアクトにオンガシューヘイ(understatements)という豪華ラインナップ。チケットがソールドアウトになるのも納得というものだ。さて、どんな弾き語りナイトになることやら…。

オンガシューヘイ  OAのオンガシューヘイは普段はunderstatementsというバンドのベーシストだ。でも、唄ってもめちゃくちゃ渋い! アメリカっぽい乾いた香りのするエレキギターと少しかすれた味のある声。ひとりで人前で唄うのは生まれて初めて、とのことだったが、そうとは思えない落ち着いたステージングで最前列の女の子たちの目をハートにしていたのだった。

 本ライヴ1発目は今日のホスト役のひとり、ジョウミチヲ。サングラス姿が弾き語りの雰囲気とある種の風格(!?)を醸し出している。このイヴェントは4回目になるのだが、篠原信夫と交代でトップとトリを務めている。DUSKの曲あり、カヴァーありのラインナップだが、どこから切ってもジョウミチヲ・オリジナル。「いつも途中でしゃべりすぎるから」と今日は最初にMCを全部まとめて、あとは一気に唄いまくる。ひとりだと、好きな曲を好きなようにやれる分、その人の歌の好みや、やりたいことがむき出しになるようだ。本質が見える、とでもいおうか。今唄いたい曲を思う存分はきだし、ギターを投げ捨てて出番を終えた。

ジョウミチヲ  ピアノとパーカッションのメンバーをバックに浜田亜紀子が現れて、最初はなんといってもその衣装のすごさにびっくりしてしまった。どこぞやのお姫さまが薔薇の庭を走ってきて、かぎざきはたくさん作ってしまったけれど着ているものの豪華さはかわらない、とでもいえば通じるだろうか。そのドレスも演出に一役買っているのだが、彼女が創りだす空間は浮世離れしているよう。声を通してゆったりとあたたかい空気が流れ出す。ピアノ&バイオリンやパーカッションが入って雰囲気はゴージャスだけれど、尖っていない、やわらかい歌声と音楽があたりを支配していた。4曲という短い間だったけれど、観客の視線をステージ1点に集中させたインパクトあるアクトだった。

 続いては「歌う39歳」TOMOVSKYの登場。ゴージャスなステージの後で出にくか? とも思ったが、そんな心配は一切無用。異様にテンションが高いような、でも力が抜けていくような独自のキャラで観る人の心を一発でつかんでしまう。そんなキャラクター設定なのに、小さな箱(MD)のトモフ2号、3号と一緒に唄う歌詞はかなりシュール。でも、曲が終わると「カルフォルニア!」と意味のわからない言葉を連呼したりして(後でHPの日記を見たら、会場の雰囲気がカルフォルニアのホールのようだったから、らしい)、不思議系に逆戻り。いままでに観たどんな弾き語りとも違う超オリジナリティだ。歌も話す言葉も、とにかくTOMOVSKYの口から出ると、そのすべてに観客が反応する。会場が"沸く"というのはまさにこういうことをいうのだ、というのを見せられたライヴだった。

 トリはもうひとりのイヴェントホスト、篠原信夫。今日の濃〜い出演者の中にあって、もっともノーマル。奇をてらった演出はないけれど、曲の良さで惹きつける。"Just 1 more kiss!!"はバンドで聴いても一番気持ちが高揚する曲だけれど、ギター1本でも負けないくらいグッとくる。アレンジがどう変わっても、いいものはいい! ということだ。この曲をまだ聴いていない人は絶対聴くべきだと思う。そういうアップテンポな曲もあれば、ラストの"バラの花"(これは弾き語りでしか聴けない)のようなじっくりと、言葉のひとつひとつを聴かせるような歌もある。出演者のひとりが「こういうつかみもあるんだね」とポツンと言っていたのが印象に残った。歌とギターだけで魅了した、弾き語りの夜にふさわしい締めだった。

 ライヴ終了後に篠原氏が今日のイヴェントを称して「動物園だったね」と言ってい たのだが、もっともうまく言い表した言葉だったと思う。「弾き語り」という決まっ た枠の中で、それぞれはっきりと違ったものを見せてくれる。そして、どこを観てい てもあきることはない。自分の歌を頼りに5人が個性をむき出しにした見ごたえのあ るイヴェントだった。
ジョウミチヲ
report by wacchy and pthos by wacchy,Hisana Hiranuma

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