昔からあるバイオリンやバンジョー、それにアコースティックギター。それを使ってできる音楽を想像できますか?簡単な説明をすると、昔の無声映画に使われているような、チャップリンが走り出すような、あとは初期のウディ・アレンの映画の挿入歌のような、ドタバタ喜劇に使われる音楽のような…そんな音楽。この手のジャンルを日本でやっているバンドはあまり見かけない。
それにしても、だ。私の記憶のハッチハッチェルは、多少のおふざけはあるが、真面目に音楽に取り組むアーティストだったはずだが、いつからこんなに小ネタを仕込んだ笑えるバンドになったのだろう。新しいジャンルを開拓しているのか、それともフジロックでのポカスカジャンの地位を狙うのか。観ていてとても楽しい。
それと、ライブに行くときの注意を先に書いておく。「絶対に面白いからと言って騒いではいけない」。なぜなら、全てがアコースティックだから、騒ぐとせっかくのネタが何も聞こえなくなってしまうのだ。本当に音が小さすぎます。「今夜はロックライブのイベントだから」と言って、バンジョーとアコギだけで演奏したKinksの"You Really Got Me"は、世界一迫力なく、オリジナルとの落差があり過ぎて最低だったので、思わず笑った。
他にも笑いどころ満載なんのだが、ここでネタバラシをしていても仕方がないので、続きは足を運んでもらって確認してもらいたい。
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