モーサム・トーンベンダー @ 渋谷AX (2nd Dec '06)
カラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ
モーサム・トーンベンダーは、今年のフジロックでも観たのだけど、単独のライヴを観るのは久しぶりだった。ステージには、シンプルにギター、ベース、ドラムが置かれている。ベース武井のマイクスタンドには金色のモールが掛けてあり、ベースアンプの周りもモールで縁取られていた。バスドラムとギターアンプの周りはクリスマスの電球が光っている。
メンバーが登場して、冒頭にやった"DUM DUM PARTY"と"冷たいコード
"というライヴではお馴染みの2曲で、バンドの変化を感じた。知らない間にサイ
ボーグに改造されていたというようだった。隠し味的にプログラミングされた音が
入っているらしく、パワーが底上げされているのだった。『TRIGGER HAPPY』のころから打ち込みのビートが使われるようになっているのだけど、それがもっと洗練を感じさせて、メンバーの力がより奔放に発揮できた感じである。これは、一見するとストレートな3人組のロックバンドだし、ステージ前のお客さんも、モッシュにダイブに忙しいように、そのように受け取られている。だけど、ストレートなだけではない、よーく見ると複雑で重層的なバンドだということが分かる。
"ペチカ"のような冬の雰囲気に似合うものを持った曲もあるし、"We are Lucky Friends"のような明るいダンスビートもあるし、"壊れてるよ"のような狂ったように疾走するグランジロックもある。ユーモアも狂気もサイケデリックも持ち、バラエティ豊かになっても――モノトーンからカラフルになっているような――出ている音はモーサムの色のロックになっている、という成長を実感するのだ。
もちろん、"凡人のロックンロール"から"GREEN & GOLD"そして"HigH"への本編ラストの3連発は、以前からのファンも大満足、この会場を満たす音の奔流に身を任し、めくるめく世界に連れていってくれるのだ。
アンコールはギャング・オブ・フォーのカヴァー"Hell With Poverty"から、"hung song"へメドレー。ずっとデジタルなビートが流れ、メンバーがやりたい放題に狂気をぶちまけていく。武井の雄叫びも、百々の金切り声を上げるギターも、藤田のシンプルなドラムセットから繰り出される鋭く迫力ある音も、ずっとうねっているリズムに収束されていく。生身で力強く奔放な皮を一枚はがすと、そこは機械がうごめいているようなイメージ、だけどその機械を動かしているのは、クールな頭と熱いハート、そしてどこから沸いてくるのか分からない狂気なのである。
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report by nob and and photos by saya38
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The official site
Mo'some Tonebender
http://www.mosome.com/
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The latest album

"Rockin' Luuula" (国内盤 / )
The latest Maxi
"You are Rock’n Roll"(MAXI)

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previous works
"ペチカ(MAXI)"(国内盤)
"faster!"(国内盤)
"ビートルバーナー(MAXI)"(国内盤)
"THE STORIES OF ADVENTURE"(国内盤)
"アンハッピー・ニューエイジ(MAXI)"(国内盤)
"TRIGGER HAPPY"(国内盤)
"DUM DUM PARTY(MAXI)"(国内盤)
"見知らぬところ(MAXI)"(国内盤)
"idiot(MAXI)"(国内盤)
"未来は今(MAXI)"(国内盤)
"HELLO"(国内盤
"echo"(国内盤)
"LIGHT,SLIDE,DUMMY"(国内盤)
"DAWN ROCK"(国内盤)
"DRIVE"(国内盤)
"スペースシャワー列伝~宴~(compilation)"(国内盤)
DVD
"no evil film volume2"(国内盤)
"no evil film volume1"(国内盤)
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