ソウル・フラワー・ユニオン @ リキッドルーム恵比寿 (23rd Jun. '07)
暑い、熱い夏到来!!
生きるということは残酷なことだとしばしば思う。絶望と希望の繰り返し。本当に歯を喰いしばらなきゃやってられない。行けども行けども終わらない旅のようだ。だけど、その果てにあるのがたとえ荒れ地であろうとも、僕は笑顔で踊ってやる。なんせソウルフラワーの音楽がすぐそこで鳴っているのだから。
シングル『ラヴィエベル〜人生は素晴しい』のリリースパーティーと銘打ったこの日のリキッドルーム。暑くなってきたこの時期に、ビールとソウル・フラワーという至極幸せな組み合わせを体感すべく数多くの老若男女達が集っていた。それにしても、セットリストには相当な数の新曲がエントリーしている。アルバム一枚出来ちゃうぐらいの曲数はあったのではないか。今すぐ歌わなきゃという感情が先に立つ前のめりなバンドの姿勢をまざまざと見せつけられた気がする。演奏も気合十分で最後までテンションは衰えない。セットリストの曲順がいつになく絶妙だったのが非常に印象的だった。新曲の間にスタンダードな名曲達を見事に散らしていたお陰で、これまではむすっと聞き込んでしまうきらいのあったフロアも最初から最後までだれることなくお祭り騒ぎが続く。もちろん、演奏された新曲達は相変わらず地を這うような楽曲達で、これからステージでのお披露目を重ねてどうやって広がっていくか楽しみなものばかりだった。
そんな彼等の新曲達を聞きながら、「うた」という字は「歌」とも「詩」とも書けるけど、やっぱりこのバンドには「唄」という字が一番似合うと思った。音が本当に人の中にじわっと入り込んでくる。中川の歌声はぶっきらぼうと言えちゃうぐらいだけど、聞いている側は暖まって仕方がない。どれだけ挑発的な言葉だろうと、阿呆らしい言葉であろうと、継ぎ足す言葉の一つ一つに人間の匂いが染み出ているからだろう。それは荒れ地にあるリアルだ。満員電車に押しつぶされそうになったり、恋人とうまくいかなかったり、強がったり、嘘ついたり。それは誰にでもある毎日の現実だ。 彼らの唄を聞いて幸せな気持ちになってくるのは、僕らの人間臭い毎日を包んでくれているからだ。お陰で、我が人生もまだまだ捨てたもんじゃないと思えてくる。ソウル・フラワーの唄があるのだからと。それって本当に力強く、素晴らしいことだ。止むことのないコール&レスポンスに溢れまくってた笑顔。音楽が形作るものの大きさに胸が打たれる。
全ての言葉を唄に。そうすりゃ世の中少しはましになるかもしれない。唄が信じられなきゃ何も信じられん。何よりこんなにも唄ってるバンドがここにいるのだから。本日のセットリストの1曲目『エエジャナイカ』、本編の最後『インターナショナル』。思い出しただけでも、フツフツと沸き上がってくるものがある。フジロックでも、ライジングサンでも彼等の唄が今年は鳴り響く。暑い、熱い夏到来を告げるパフォーマンスだった。
"ラヴィエベル〜人生は素晴らしい"発売記念地方巡業・アコースティック編
2007/7/14(土) 滋賀・酒游舘
■メンバー : 中川敬、奥野真哉、リクオ
■開場17:30 開演18:30
2007/7/16(月・祝) 金沢・もっきりや
■メンバー : 中川敬、奥野真哉、リクオ
■開場19:00 開演19:30
2007/7/18(水) 新潟・CLUB JUNK BOX mini
■メンバー : 中川敬、奥野真哉、リクオ
■開場18:30 開演19:00
2007/7/19(木) 郡山・ラストワルツ
■メンバー:中川敬、奥野真哉、リクオ
■開場18:30 開演19:00
2007/7/21(土) 盛岡・Club Change WAVE
■メンバー : 中川敬、奥野真哉、リクオ
■開場17:30 開演18:00
2007/7/22(日)仙台・retro Back Page
■メンバー : 中川敬、奥野真哉、リクオ
■開場17:30 開演18:00
2007/7/24(火) 吉祥寺・Star Pine's Cafe
■メンバー : 中川敬、奥野真哉、リクオ
■開場18:30 開演19:30
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report by sakamonoto and photos by naoaki
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Live Schedule
<「ラヴィエベル 〜人生は素晴らしい!」発売記念ツアー >
6/16(土) 心斎橋 CLUB QUATRRO
6/17(日) 名古屋 CLUB QUATTRO
6/23(土) 東京 LIQUIDROOM
< FUJI ROCK FESTIVAL '07 “FIELD OF HEAVEN” >
7/29(日) 新潟県 湯沢町 苗場スキー場 FUJI ROCK FESTIVAL '07 OFFICIAL HP
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