ザ・ボゥディーズ @ 新宿レッドクロス (31st Aug. '07)
最強の一歩か二歩くらい手前

前回のレポートで「もっと彼らが暴れるところが観たいのだ」と書いたところ、バンドのマネージャーさんから「今度は暴れたライブが見れるはずです!!」という返事を頂いた。新宿レッドクロスでザ・プライベーツとの対バンであるならロックンロールなモードの彼らが見られるのではないかと期待してライヴハウスへ向かう。新宿レッドクロスは大体200人入ると満杯になる感じのところで、着いたときにはすでに自由に動けないくらいお客さんがいた。
この日、アナウンスされている2つのバンドの他に、オープニングアクトとして、高校生と思われるバンドが出た。つまり、少年、青年、中年が揃い、ボゥディーズは真ん中の世代となる。ある程度会場が温まった20時前頃にボゥディーズが登場する。お客さんたちは、プライベーツ目当ての人が大多数だと思われるけど、ボゥディーズに対しても、けっこう反応がいい。
まずは、"Have Mercy MIiss Percy"で始まる。ステージにはお揃いのスーツにネクタイの4人。ヴォーカル&ベースのROY(ロイ)を中心に、ギターのJIM(ジム)とTAXMAN(タックスマン)が両サイド、そしてドラムのMARCY(マーシー)だ。甘いルックスに渋い声のROYが切れ味あるロックンロールに乗ると、ただ単に昔を懐かしむだけじゃない、今の耳で捉えられ、再構築された60年代の音が鳴る。確かにボゥディーズの音は50〜60年代、ビートルズなどのマージービートが出てくる前、彼らに影響を与えた、ロックンロールやブルース、R&Bそのまんまなんだけど、様々な音楽を通過した後に、それらの音楽が持つ魅力をどのように見せたら効果的なのかをよく考えているバンドである。
例えば"Little Girl"という曲は、ミドルテンポの歌い出しから途中で加速して激しい演奏になるという繰り返しで、展開の目まぐるしさが格好いい。ジェームスブラウンの"I Got You(I Feel Good)"をカヴァーするのだけど、こうした大ネタを、そのままファンク風になぞるのでなく、ボゥディーズのロックンロールとして消化している。この日は新曲が多く演奏され、ロックンロールの面を強く出すセットリストとなった。やっぱり集中力高く、自分たちの得意なところでは、ノビノビと暴れられる。ラスト近くROYがマイクスタンドごとフロアに降りていって熱唱した。このような奔放さがフジロックでも発揮できたのなら、伝説として残り、もっとすごいことになっていただろう。このバンドが「いつでも」、「どこでも」今日のような力を出せるようになれば最強だろう。
--set list--
Have Mercy Miss Percy / Shake It Baby / Shake Your Hips (新曲) / 新曲 / Little Girl / Baby Sue / Stay Awake Till The Dawn / I Got You / 新曲 / Mustang Sally/ Stop You Liying(新曲) / 新曲 / 新曲 / Tutti Frutti / Rosie / Whip it on Me / I Beg You
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report by nob and photos by hoya
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