近藤智洋&ザ・バンドファミリア/ハリス @ 下北沢クラブ・キュー (20th Feb '08)
新しい道、うれしい共演
Part.1 ハリス
"近藤智洋&ザ・バンドファミリア/ハリス"
ピールアウトのラスト・ライヴに涙した人なら、この対バンはほっとけないだろう。ご存知の通り、近藤智洋とハリスのドラマー高橋浩司は元同僚。今は、それぞれ別の場所で、別の音を出してはいるけれど、あの夏は確実にそれぞれの中に息づいている。そのふたりを同じステージで観られるのだから、もう、単純にうれしい。もちろん、それぞれの活動からファンになった人にとっても、素敵な組み合わせであることに変わりはない。意外なことに、東京で、バンド・スタイルでの対バンは初めてのこと。「何か一緒にやってくれないかな?」という期待もあるが、今はとにかく、この2バンドが鳴らしている音楽を楽しみたい!
先陣を切ったハリスのスタートは、いままでになく堅く見えた。Vo.アキラのギターが変わったこと、ハリス初体験のお客さんが多かったこと、これまで、ライヴの中盤に流れを変えるべくやることの多かった"Rocks!"を頭に持ってきたこと。いろんな要素の中でそういう印象を持った。ノンストップで曲を繋いで行くけれど、なかなか会場全体を揺らすまでに辿り着かない。それでも、あせるでもあわてるでもなく自分たちの演奏を続けるメンバー。観客の心を掴むべく、手と声を伸ばすアキラの姿に迷いはない。そうか。冒頭に感じた違和感は、新しい事を始めようとする人特有の匂いをキャッチしたのか。躍動する前の体を縮める動作、目の前の壁を乗り越えるためにグッと力をため込む瞬間。そういう類いの堅さだったのだ。ここからもっと高くジャンプするための。それを受けて、客席も徐々に後ろの方までリズムに乗り始める。ハリスは強くなった。"ニュー・ワールド"の「ぶれぬマイ・ハート Come on!」という歌詞が、この日はやけに説得力を持って聞こえてきた。
新しい曲が増えたわけではないけれど、1曲目のイメージを変えたり、イベントではなかなか聞けなかった"Don't have to cry"や"Goodbye My Reason"といったメロウなナンバーをいれてきたり。これからのハリスはひと味もふた味も違いますよ! と宣戦布告されているような展開だった。とはいえ、ハリスが根元からそっくり変わってしまうわけではない。最後の1曲を残したところで、G.セイジが「オレ、(セットリストの)最後に書いてある曲、アンコールだと思ってた〜」と一旦ソデに引っ込んでしまうというハプニングが。それをさらに「アンコールありがとう! もう1曲だけやらせてください!」とノリで返すDr.高橋。こういうところは、変わらず楽しい兄さんたち。おかげで、最後にやった"Smile"は、真っ直ぐな視線で歌う姿が本当にアンコールみたいに見えて、ちょっとだけジンとしてしまった。
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