Smashing Mag / Tokyo Pinsalocks（東京ピンサロックス） @ Nagoya K･D Japon (1st Jun. '08)

　Tokyo Pinsalocks（東京ピンサロックス）、レーベル移籍後、初となるアルバム『リタ・プラネット』を引っさげた東名阪ツアー。JR高架下にある隠れ家のようなライブハウス、K･D Japon（ケー・ディーハポン）が会場となった。

　ステージと客席を隔てるものは何もなく、照明も薄暗い明かりのみ。派手な演出や照明は一切なく、ステージという切り取られた空間は存在しない、手の届く距離。彼女たちのホームパーティに招かれたような和やかな雰囲気だった。

　この日は、Tシャツと同じデザインがあしらわれた衣装に、ナオコとヒサヨは頭にボンボン、レイコは耳のついたヘッドフォンをつけていた。その見た目だけではどんな音を出すバンドか想像もつかないかもしれない。実際は、ヒサヨのベースは重いラインを刻み、レイコのドラムは軽やかでありながら、時に驚くほどの圧力を放つ。その上で軽やかに歌うナオコの声は、かわいらしさと怪しさを持ち合わせていて、いい意味で子憎たらしい。見た目と音との差が、さらに彼女たちの魅力を倍増させているんだろう。予定の曲数を終えても会場からは拍手が鳴り止まず、急遽予定外のアンコールまで飛び出した、素敵な時間だった。

　リリースパーティは残すところ東京のみ。いろいろな試みで来賓を楽しませてくれる彼女たちのパーティ、足を運んでみては？特に女子は、当日の衣装にも注目を！