Sherbets @ Gifu Club Roots (19th Dec. '08)
シャーベッツには、どことなく寒々しい、凍えるような冬のイメージがある。それは初期のアルバム、『Aurora(オーロラ)』のイメージが強いからでもあり、歌詞の中にも寒さや孤独、切なさ、人間の弱さ、そして愛を連想させるものが多いからだと思っている。最近のアルバムでは、必ずしも寒さを連想されるものばかりではないが、それにも増して切なさ、悲しさ、愛を深く感じる。
東海地区といえば、ベンジーこと浅井健一(ボーカル・ギター)に縁のある土地だ。だからというわけではないが、観客は昔からのファンだと思われる人が多く見られた。
SE「Over The Rainbow(虹の彼方に)」が流れメンバーが登場するとともに、少しゆったりめに広がっていた観客が吸い寄せられるようにステージ前方に殺到する。そんな会場の興奮をいさめるかのように、一曲目は美しいコーラスから始まる「Sweet Angel」だった。ニューアルバム、『MAD DISCO(マッド・ディスコ)』に収録されているこの曲は、途端に凶悪なロックナンバーへと変貌する。一気にうねりを上げるギターに、待ちわびた観客も、「これが欲しかった」と言わんばかりに拳を突き上げてこたえる。
激しい曲から、中盤はスローな楽曲が続く。このライブ中盤のスローな展開は、いつ見ても圧倒される。言葉を発することすらためらってしまうような、世界観は圧巻だ。そして、時にどうしようもない切なさに襲われる。この極端さが体験したくて、何度でもシャーベッツのライブは見たくなる。激しくも、美しくも、切なくもある。激しさと美しさが健在する。シャーベッツとはそういうバンドなんだと思っている。
昨年に引き続き、今年もシャーベッツは名古屋でのカウントダウンイベントを挟んだ全国ツアーを展開している。カウントダウンまでまだまだ。それでも早く見たくてたまらない。
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comment and photos by yoshitaka
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Sherbets "Water & Oil Tour 2008-2009"
08/12/21(日)大阪なんばHatch
08/12/26(金)長野CLUB JUNK BOX
08/12/27(土)新潟LOTS
08/12/31(日)名古屋ダイヤモンドホール
09/01/08(木)いわきclun SONIC
09/01/09(金)仙台CLUB JUNK BOX
09/01/12(月)新木場スタジオコースト
09/01/16(金)弘前Mag Net
09/01/18(日)札幌ペニーレーン24
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